4/16/2009

[&] iWidget - takram


WOW - client work - others - 46 docomo ui design

デザインエンジニアがつくるユーザーンタフェースの現在:takram

ユーザ操作のコンテクストをうまくユーザに伝えるため。
ユーザが何をしているのか見失わないためにアニメーションする。
単に派手に動いているのではなく、動きが意味を持っているかどうかが重要。


 ユーザにとってタッチパネルかどうかということは重要な要素では無い

 iウィジェット:携帯電話の小さな画面で複数アプリを同時起動して使える
 実用的には一覧。何かを使うときにはズームインして使う。
 ズーミングインタフェースの好例。

 iコンシェル:140日で 100万人ユーザがついた。
 オーダーメードの情報配信プラットフォーム

 付随するものとしてスケジューラーも。仕様を変えることができなかったので、
 グラフィックをきれいに。
 かなり完成系に近いデモを作るのが仕事の仕方。
 なんでか? 
 今まで使われているフロチャートなどは機能が複雑な場合には役立たない。
 一画面を静止画で描くことはできるが、
 画面と画面とのつながりはアニメーションでないとわからない。
 ユーザ操作のコンテクストをうまくユーザに伝えるため。
 ユーザが何をしているのか見失わないため。
 単に派手に動いているだけではなく、意味を持っているかどうかが重要。
 シャッフル機能:矢印キーではユーザは操作できない。
 画面が一度奥まって入れ替わることによって、把握できる。
 人間の目の前であまり大きなものが
 動きすぎると、複数のビジュアルを引いてみる。
 その後手前に迫ってくると、ユーザの混乱を避ける。
 アプリランチャーが奥にある。
 奥行き方向に物がスタックされていることを分かってもらう。
 紙ベースの仕様書では、ユーザインタフェースを完全に記述するのはもう無理。
 
 スケジューラー、トップにある日付が右左上下にアニメーションする。
 操作と連動。

 ホットモック:
 ユーザーテスト用:テストファースト。仕様を固める前にテストする。
 最終仕様までずいぶん失敗している。700種類くらいボツになっている。
 アプリに近いところに、メニューが近づく。
 動いているものは、全て加速度を持っている。
 静止画で考えている人は、画面遷移図を多く用意しがちだが、
 ユーザには分からない。
 Flash みたいに、タイムライン(時間)の概念があるデザイナーは、
 画面はあるフレームを切り取ったものでしかなく、
 フレームが動くことで操作にフォーカスされる。
 モバイルは画面は小さい。あとは高精細になるしかない。
 携帯電話の画面は覗き窓でしかなく、向こうに広大な画面があることを見せる。
 空間と時間方向を設計のパラメータとして活用するとスマートな設計ができる。

 表示の高精細化がもたらすもの。
 フォントに求められる機能/品質の向上
 (日本語の場合明朝体がまだまだ、あと2段階くらい高精細に)
 ブラウザで表示されているのはビットマップベース。
 本や雑誌、新聞といったメディアは、自社のフォントを持っている。
 そこに力を入れていた。
 携帯電話はなぜ、フォントに力を入れないのか。
 がんばっているところもあるが、まだまだ余地がある。
 スケーラブルフォント、アンチエイリアス、字詰め。
 ズーミングインタフェースの可能性。小さくしても文字がつぶれなくなる。
 ビットマップからベクターへ。
 なんでもスケーラブルになってなければいけないという発想を。
 
 ユーザにとっては高精細かどうかは関係なく、
 使用感がいいかわるいか?で判断する。
 ユーザに使ってもらって、調べるのを忘れない。

 Q: プロトタイプを作ってもらう時に、どう指定しているか?
 A: 自分でプロトタイプのソースコードを書いているので、示せる。
 最密充填のアルゴリズムも書いている。
 プロトタイプは単なるアニメーションではなく、
 実際にアルゴリズムを埋め込んで設計を詰めている。
 プロトタイプをどれだけ最適化をかけて実装するのか?
 操作が問題無いことを確かめた上で実装。
 
 Q: 実際に操作するのは、携帯電話のキー
 A: 十字キータイプ、マウスタイプ(ニューロポインタ)、
 タッチパネル方式がある。
 十字キーは、タッチパネルより劣っているかというと、そうではない?
 タッチパネルは PC ライクな設計がしやすい。それがかかえているデメリットは
 指の大きさを回避できない。ボタンがどうしても大きくなってしまう。
 押し間違いがおきやすい。
 十字キーは人間の具体的な指のサイズをボタンというデバイスを通して
 上下右左という、大きさの無い操作に変換できるのが良い。
 小さい画面を有効に使うという観点から考えると、
 レガシーな十字ボタンの方がいいかもしれない。
 良くわからなくなっている。
 タッチパネルと十字キーの両方をサポートしようとすると破綻する。
 良さを生かして考えればいい。
 タッチパネルは十字キーができないことをすればいい。