5/01/2010

[&] Information Graphics for News Paper

20100428_1944031.jpg

第5回情報デザインフォーラム

「新聞インフォグラフィックスのデザインプロセスのフィールドワーク」小池星多氏

●デザインで社会を変えたい

(1) 小池研究室の活動 ソーシャルデザイン
(2) インフォグラフィックスのデザイン手法
(3) 新聞インフォグラフィックスのデザインの現場

■小池研究室
 東京都市大学環境情報学部
 文理融合の教育研究
 小池情報デザイン研究室、3年生から配属、20名在籍
 デザイン学科ではない
 デザイナーになりにきていない
 小池研究室のみの活動
 学生も授業後に研究室に来る
 サークルみたい
 就職活動があるので、半年しか活動できない。集中して活動
 大手新聞社のインフォグラフィックスデザイナー
 大手家電メーカーのインタフェースデザイナー

■コミュニティバスのデザイン
 ●バスの形をデザインするのではなく、
  多摩ニュータウンのような、そういう地域でやっている活動をサポート
 ●ロボット NEC PaPeRo 小学校で共創プロセス研究
 ●学習環境のデザイン SCRATCH, Squeak
 ●インフォグラフィックス

 フィールドワーク&デザイン
 多摩ニュータウンでの活動
 コミュニティバスを通す住民活動にデザイン面で参加
 多摩市ミニバスラッピング
 総合的な感覚が養われる
 地域を協調した立体模型をつくり、バスのルートを考えると、
  高低差が立体で示され、必要性がわかる。

 ロボットの共創プロセス。小学生がブレスト、プレゼンする時代。
 劇の内容を小学校 5年生が考え、ロボットを使った劇を考える。

インフォグラフィックス
 1998年ころから研究スタート
 人文学部系のデザイン学科の課題として
 グラフィックスデザインから入っていない
 情報をグラフィックスでわかりやすく伝える
 論理的に情報を収集、編集、表現
 デザイン系で無い人にも参入の余地がある

 リチャード ソウル ワーマン
 INFORMATION ARCHITECTS ( RICHARD SAUL WURMAN )
 鉛筆でスケッチして描くだけではない、デザインプロセスを考えた

 デザイン方法論を確立したい 
 デザイナーにならなくても必要なスキル
 どんな仕事にもの必要
 手順にそって誰でもある程度できるように

 情報を収集、分解、統合、デザイン
 グラフィックスの色、形、レイアウトに情報をあてはめていく
 情報の差異を作る
  
 インフォグラフィックス展 6付き
 神奈川新聞インフォグラフィックスの共同制作 2009.8.25
 横浜市の受託研究、統計情報のグラフィックス

 非デザイン系学生の課題(現実的な対処)
 はじめての人にもデザインできるように
 デザインプロセスをパッケージ化できないか?
 
 プロの現場を知らないで活動 寂しかった
 最近プロとやっとコミュニケーション
 プロから逆に感心持たれるようになる
 他大学のカリキュラムに採用されたことも。

 既存 IG の調査
 テーマ、コンセプト決定 
 情報の収集 
 情報の分解(時間、空間、関係)
 情報の構造化
 情報のグラフィック化

 既存IGの分析
 収集した情報の分析
 情報構造図
  ストーリー
  イントロ→問題点→対策
  順序、並列、階層
  多視点の構造を明確化
  多重の構造
   情報構造図:収集した各情報同士の関係性を構造図にし、IGをどう構成するかを検討
   構造図に無い情報はグラフィックにはせずに関連性を見ていく。
   ラフスケッチを何度も書いて考えていく。構造図を自動変換できるものではない。

■今後の課題
 情報の構造化はデザイナーの手法にすぎない
 オーディエンスの良いはデザイナーの作った構造を超える
 オーディエンスの多用な読みを受け入れるデザイン

■プロの現場のフィールドワーク
 新聞のインフォグラフィックスの制作現場
 プロはどうやってで財しているのあk
 プロの現場のフィールドワーク

 2009年に調査
 デザイナー公人の手法として見ない
 朝日新聞、共同通信、産經新聞
 デザイナーの組織での立場
 仕事環境
 コラボレーション

 新聞は激動期、部数減少
 若年層読者のとりこみ、字を読まない
 グラフィックの紙面拡大
 デジタル、Webへの移行問題
 インタラクティブグラフィックスへ

 新聞インフォグラフィックスの分業
 記者が文章、デザイナーがグラフィック
 記者が現場で取材、記事の企画、一次情報握る
 デザイナは現場に行かないが、一次情報から豊かな二次情報をデザイン
 取材段階からデザイナーが関与
 
 グラフィックス領域の拡大
 文章で書いていた情報をグラフィックスへ移行
 グラフィックスの内容に記者が大きく関与
 記者はデザイナーがグラフィックスを描くための情報を提供

■欧米の事情
 欧米にはリサーチャーという職種がある
 記者とデザイナーをつないで記事を企画する役目
 日本にはリサーチャーはいない 記者が兼任
 日本は整理分が大きな力、紙面レイアウトとタイトルを決める
 欧米ではアートディレクターが紙面をデザインする
 (欧米の新聞は宅配ではなく売店売りなので、
  インパクトのある紙面をアートディレクターが主導で考える)

記者:会社にいない、情報を持っている、専門分野ひとつ
デザイナー:会社にいる、全ての分野を担当

専門分野に属していないデザイナーのために
記者は情報を選別したり、
ラフ画を書いたりして意図を伝える努力をしている。

デザイナーはユーザー目線で分かりやすくする。
ラフ画を作り、話し合いの材料とする。
記者の頭の中にしかないイメージを具体化していく。
さらに追加したい情報や、より面白い提案を再発見できる。

共通意識を生み出す
 立場の違う記者とデザイナーでは?
 共同通信では、デザイナーは「グラフィック記者」と名乗っている。
 自分がジャーナリストであることを意識

朝日新聞にはアートディレクターが居る。
 社内のデザイン的な問題を解決する役目。
 それまでデザインに無関心だった層の感心を見いだすことにつながる。
 
■今年度の研究
 インタラクティブグラフィックスの現場のフィールドワーク
 テレビ局,Web
 インタラクティブグラフィックスの手法とデザイン
 静止画を活用して動画に

インフォグラフィックス展 2010
6/5-6 東京都市大学横浜キャンパス
11月 インタラクティブグラフィックス学生作品の展示