[&] kokuyo design award 2011
コクヨデザインアワード2011
グランプリ:rool table:小さな子供用のテーブルにロールペーパーが巻き付けてある。
家具と文具の融合。
子供が使うところがイメージできたのが良かった。
1次審査、2次審査では落選ギリギリだったが、最後のプレゼンで納得した。
目盛りが無い?留めることができない?
そういう指摘はあったが結局は無くても良かった。
机の上に紙を重ねるとか似たようなものはあるけど、もう一歩先にきている。
Mist Pad:鏡に指で描く黒板のようなもの。浴室で使う。
学びの場を机の前から、浴室にまで持ってきたところが良い。
ミストパッド、実際のシチュエーションを考えると不十分。
実際には浴室の壁を使ったりするのではないか?
コンセプトがすぐに分かった。
ミストという感覚と「情報」を喚起させる「パッド」というネーミングは良い。
読みやすいノート:1行 0.7行の太さで経線が書いてあり、字間が適度にとられ、読みやすいノート。
1行、0.7行が本当にベストなのか検証が足りない。本当に読みやすいのか?
例えば大学生に使わせたたら、どう使うのか検証していないので、説得力が無い。
何の説明もなく文房具店にあってもわからない。
一目でわかる説明が欲しい(説明書きを加えるということではなくて)
2 way note:モレスキンのようなゴムで縦開きも横開きもできるノート。スケッチは横使いとか。
縦と横の使い方の違いを考えてほしい。どちらもグリッドで良いわけではない。
アイデアで1ステップだけどももっと説明しなければいけない。
Canpusというブランドが表現できていない。ロゴを入れるという規定は無い。
縦横に動くための工夫があった。ミシン目が入っているとか。
書く時にはゴムを留め直すことで切り替えられるが、
見る時には縦を横開きで見てしまうことになる。それに対しての回答がない。
ノートは書くと見るとが一体になっているのだが、
副作用として不自然になってしまっている。
ゴムのバンドを使っているのがしっくりこない。
人間の身体性は、外すことで開くということに扱ってしまうと、
感覚として違和感がある。
ほんとうにそれがバンドである必要があったのだろうか?はずして書け直す、
もっと軽々と。
一番商品化に近い?
obilog :メモを本の帯として巻き付けて使える
プロダクトとしては細長い単なるトレペなのだが、デザインの行為としてはクール。
本当に半透明の紙だけでいいのかな? 小さい三角が折る印がついているとか、
線がはいっているとか。ブランドが反映されていないのも惜しい。
商品化としても現実的。
とりあえずカバー取るから、すごいじゃま。考え方はわかるけどターゲットじゃない。
本棚の背表紙の色でオーガナイズしている。必要なタイプの人はいるかもしれない。
本の見た目が汚くなるのがよくない。アイデアは面白い。
友達に渡す時には面白い?
自分のメモが目立つ本が書棚に並ぶのは、いったいどうなのか?
分かりやすい名前ではあるが、そのシーンの説明が不十分。
読書ノートだと書くのが面倒。カバーの裏にメモを書いているのと同じ。
キャンパスであることの必然性がもう少し載っていると面白い。
キャンパスは無地の表面だが、
コクヨのキャンパスは、良く考えられた経線とドットが強制的ではないところで、
リサーチのもとで、そこに定着されている。
なんとなく書くだけでも良いノートになる。利口になる。
ゆるいガイドが、キャンパスが目指している方向性。
まかせっきりな無自覚さが良くない。
本当はこう使って欲しいというゆるいガイドがあると良い。
#展示サンプルがカスティリオーニ本!
Makino: サランラップのようなノート、好きな分だけ切って使える
とても使えそうな感じがするが、実際は意外と使いづらいのか?
使い方が分かりやすかった。誰が見ても使い方がわかる。
キッチンに置いておくのも良い?サランラップと同じところに文具を置いておく?
用途限定とか、使い方を提示した方が面白いイメージが広がる。
単純にやってみたいと思った。切った感じがどれくらい気持ちいいのか?
アイデアに楽しさが入っている。そういう魅了する力がある。
面白いけど、どこでどう使えるのかがわからない。
ビジネスマンが持っていて鞄からとりだしたりすると「この人大丈夫かな?」と思う。
ノベルティだとウケると思う。値段がついていて売っていると買うのかな?
結局毎日ロールペーパー使っているから、それと同じ。
透明感があるのでレイヤーで使える。
時間が無いときは、その紙のままプレゼンテーションする
ポイントは白じゃなくて黄色。目が疲れない。黒のラインが浮き出てくる。
サランラップそのままなので、そこからどう編集するのかが足りない感じがする。
もうちょっとキャンパスの名前を使ってほしい、人の名前みたいで良くない。
アイデアを引っ張って商品になる。もう1ステップ必要。
テッシュペーパーの箱のアイデアがあったが、プロトタイプは良くなかった。
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Campus = 学びのデザイン とは?
審査のプロセスが面白かった。
コクヨから、リクエストがあったわけではなかった。
審査の指針が必要で、そういう話をしていた。
僕らの話が正しいかどうかわからないが、
次の時代に対する学びを考えた。
コクヨは「リアリティー」と強くひもづいている。
1日だけではなく、356日、生活との密着感が大切。
面白そうだと一回買って使わないものではなく、リピートして
繰り返し使いたくなるもの。
審査の中で良かったのは、商品化もテーマだったので、
仮説は仮説なのだが、仮説が本当に何が起こるのかを検証
素材などが検討され、最後に結果としてにじみでていることが大切。
キャンパスが仮説だけで終わっているとキャンパスに届かなくて、
どれだけリアリティーに寄れるのかがポイント。
商品化のプロセスに向かっていく際にブランド価値が生まれてくる。
安易に「想像力が広がる○○」というプレゼンテーションがあっても
説得力が感じられない。作品にそれが影響している。
学びとは?今回、学びのデザイン、テーマがすごくいい。
学びをデザインしようと現状ではしていない。
5-6年前に幼稚園を丸ごと作った。あんまりデザインの視点は多くなく。
ほんとうはデザインを必要としているところは無限にあることに気づいた。
学校とか病院とか、大々的にはデザインしていないところがある。
学びにデザインという視点をいれようということで、皆が考え、審査したのが良かった。
答えはまだ無いと思う。いろんな視点からの学びのデザインがあって、
そういう風に使われると思っていなかったけれども、新しい学びに出会っている。
いろんな視点からの学びのデザインになっている。
これから重要なテーマ。何が正解なのかは無い。
幼稚園を作ったときにうれしかったのは、
ドーナツみたいな幼稚園。屋根の上に登れたり、窓が全部あけられたり。
だいたいこれをやってくれたらいいということをかなり考えて作ったが、
子供は凄くて、僕らが想像もしないような使い方をする。
床にエアコン吹き出し口があるのだが、紙吹雪で遊んでいたりする。
想像もしないようなことをしてくれて、うれしい瞬間だった。
デザインという視点をいれると、いろいろな可能性が広がる。
学びでいうと、着育、服の着方をおしえる、文房具の使い方を教える?
学びがいろいろある。
審査そのものが学びであった。
強烈に好奇心をかき立てられて、充実感を感じられて、結果的に暮らしが豊かになること。
学び、私の中に二つある。インプットとアウトプット。
勉強するときはいろいろ情報が集まる。学校は全部インプットだった。
アウトプットタイプ、全然キャラクターも人間も違う。
デザイン、プロダクト、車をデザインするのは100%。
こういう文具のようなプロダクトは 80%のデザインで残りの20%は使う人がデザインする。
10人いれば10人違う使いかたをするオープンシステム。
Photoshop のようにいろいろなことができる。
プロダクトもフリーダムなものを作らなければいけない。
ソフトウェアはツールとして自由度があるけれど、プロダクトは難しい。
1500件以上も審査して、大変だったが、
すぐにテーマにあっているかどうか見て30ぐらに絞ることができた。
アウトプットとインプットと2つのカテゴリでアイデアがある。
みんな3人のチームが多かったのがびっくりした。
すごくいいと思う。3人で考えて、シンプルでクリアなアイデアが生まれるのは素晴らしいと思う。
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