(Photo by Eddy 07)
Omek というジェスチャテクノロジー企業のブログ、
"8 Principles for Designing Gesture-Based Applications"
「ジェスチャ利用アプリデザインにおける8つの法則」
短いながらも的確にジェスチャUIのポイントを解りやすく提示している。
●1 精確さは良いことです……でもそれは、ある程度まで!
ジェスチャーベースのアプリケーションのUIデザインは、ユーザーが正しい選択を容易に行えるように大きなボタンを配置した方がよいでしょう。厳格な正確性を求めると、ユーザーは操作に疲れてしまいます。エクセルの表で特定の枠を選択する時に、マウスポインターの代わりに指を使うことを想像してみてください。イライラしませんか?
●2 既存のユーザーインターフェースをモデルにしないようにしましょう。そのかわりにジェスチャーとモーショントラッキング技術の強みを生かした設計を!
伝統的なユーザーインターフェースはWIMPモデル(ウィンドウ、アイコン、メニュー、ポインター)を基に設計されています。指はマウスとは違います。手が立体的であることを利用しましょう。例えば、靴のようなオブジェクトをつかんで手で回転できるオンラインストアをイメージみたいなものです。
●3 ユーザーが肩より高く手を上げなくてはいけないような動作は避けましょう!
ジェスチャーベースのアプリケーションを設計する場合にフィジカルセラピーの学位は必要ありませんが、人間工学と人体の自然な動作はどのようなものかを考えてみるのは有用なことです。体はすぐに疲れてしまいますし、特定のユーザーにとっては腕を高く上げることが困難な場合があります。Co.Designでは、私たちがテクノロジーに順応するために不自然な姿勢を取ることを「奇妙な儀式」と呼び、特集しています。ジェスチャーを認識際に、そういったぎこちない姿勢に陥らない方法を考えないといけません。
http://curiousrituals.wordpress.com[奇妙な儀式] ←ここの情報Google Glass のジェスチャを考える時にも役立ちそう!
●4 アクティビティを、小さく短い動作に分割しましょう!
レストポジションからの動作はできるだけ簡潔にし、ユーザーに画面中を動き回らせることのないように心がけましょう。John Pavlusは最近のMIT Tech Reviewの記事で、ジェスチャ技術はフィッツの法則を破るのかどうかについて書いています。メニューの配置を考えるときには、フィッツの法則を復習するといいかもしれません。ユーザーは選択操作ができるだけ素早く行えることを望むものです。
●5 すべてのユーザーが右利きというわけではありません!
アプリケーションを設計するときには、右利きと左利きのユーザーが等しく扱えるか判断しなくてはなりません。幸いなことに、もしあなたがOmek's Graspを使用している場合は、左手と右手の精確な探知が保証されています。このGrasp機能は、複数のユーザーが隣りあって座って使用するようなアプリケーションを作る際に、その有用性が証明されるでしょう。
●6 ジェスチャーには文化的な意味を内包している!
ジェスチャーは文化によって別の意味を持つことがあり、アプリケーションを設計する際にはそのコンテクストを意識しましょう。例えば、「親指を立てる」や「ピース」は北米においてはポジティブな意味合いを持ちますが、ギリシャや中東地域ではそれぞれまったく反対の意味を持ちます。様々な国での展開を行う前に、ジェスチャーについて手短に確認をしておくとよいかもしれません。
●7 ユーザーを「効果的なインタラクション領域」に留めておくようにインターフェースを設計しよう!
カメラの視野の端ぎりぎりに要素 (メニューセレクション) を配置するのは避けましょう。そうした場合、ユーザーは手がカメラの認識範囲の外に動いたことがわからず、選択がうまくいかなくて、不快な思いをします。
●8 あらゆるサイズの人や手を使って、テストをしよう!
テスト、テスト、またテスト。アプリケーションをリリースする前に、徹底的にテストを行ってください。幅広いタイプの人々(背の高い人と低い人、手の大きい人と小さい人、様々な長さの腕など)でテストを行うのです。そうすることで、あなたのアプリケーションとインターフェースは、バスケットボール選手でも、手の小さな女性でも、適切に機能するとことが確信できるでしょう。
via.
http://www.omekinteractive.com/blog/8-principles-fo-gesture-applications/
(勝手訳なので、問い合わせたりしないように!)
まあ、細かいことはいいから、とりあえずこれだけ守っとけ.... という感じかな。
ちまたに見る、よく出来たジェスチャインタフェースはやっぱりこの法則は守っている。
そして、GUI とは NUI はまったく別の次元の話だから、
GUI の常識が通用しないところが難しいところ、
表現はディスプレイ画面で同じだったとしても、マウスやキーボードとは全く違う世界。
そして、NUIの画面デザインを作る時には、マウスとキーボードを使うから、
思わず見落としたり、忘れてしまう要素がいくつもあったりする。
よくジェスチャインタフェースとして、取り上げられるのがトムクルーズ主演の映画マイノリティリポートです。
映画の中の空想の未来が、Oblong として製品化され、現実になった例として取り上げられますが、
実は順序が逆で、John Underkoffler らが現実世界の研究の綿密なリサーチをした上で
理想型を描いたのがマイノリティーリポート。
フィリップ・K・ディックの原作読んだ時には、
到底こんなイメージは思い浮かばなかったな。
この手のことに詳しい本としては、
Dan Saffer の
Designing Gestural Interfaces
Brave NUI World: Designing Natural User Interfaces for Touch and Gesture
がおすすめです。