[&] takram academy * Instant Inkjet Printing
takram academy * Instant Inkjet Printing
東京大学 浅見、川原研究室
川原圭博(Yoshihiro Kawahara)氏http://kawahara.akg.t.u-tokyo.ac.jp/
Instant Inkjet Printing
http://www.akg.t.u-tokyo.ac.jp/publications
http://www.thinkinc.com/blog/ubicompiswc-2013-instant-inkjet-circuits/
「科学焼結可能な銀ナノインクの登場により、家庭用インクジェットプリンタを使って
電子回路や高周波のアンテナ、そして各種センサを高速かつ廉価に実装することができるようになりました。
3Dプリンタやレーザー加工機に次ぐ、第三のラピッドプロトタイピングツールとするための技術を研究しています」
何をしたいか?これから世の中どうなるか?
電子回路はストレッチャブルになってきました。
今まで集積回路はどれだけ小さくするかになってましたが、限界がきています。
逆に大きい事、薄くして、折り曲げられるようにするのが新しいことでは無いかと。
折り曲げられるディスプレイ、世界最速、最軽量のセンサーとかを作っています。
FlexAura UIST 2012 他、
最先端の研究だけど、実際には使えないものもあるが、
研究者でも、ユーザインタフェースの研究者まで技術が降りてきている。
PyzoFlex UIST 2012
ピエゾの素子をコンピュータで扱えるとか。
IRセンサーをマトリックスにして、棒の先に巻き付けられるものを作って、
握りかたとか、誰が握ったかとかが解るように。
Midas: Fabricating Custom Capacitive Touch Sensors to Prototype Interactive Objects
A4のシートを自由にカットしてもタッチセンサーとして動き続けるようなものを作ってました。
もっと DIY に近いところまで降りてきています。
ただ、プロの研究者だと、Dry process, Wet process など、
金属を薄膜蒸着させて作り、量が多い時は、その方が効率が良いのですが、
研究目的で1点ものの場合は効率が良くないです。
エッチングも産業廃棄物が出るので難しい。
フレキシブル基板のアウトソースの会社ができてきて、1-2週間待てば作ってもらえます。
失敗した時に、また 1-2 週間待つのは辛いのです。
PCB Milling machine で、要らない銅板部分を削ってくれます。
10分か20分まつのと粉末がとびちります。
Vinyl Cutter (Midas) で無理矢理銅板を切って使う
これも 1mm くらい精度がなく、
周りの要らないところを手作業でとりさらなければいけません。
家庭用のインクジェットプリンタを使えないか!?
初期投資が数万円ですむ。インクも含めて数万円ですむ。
印刷ボタンを押してから、数分で使えるのもポイントです。
よく誤解されるのですが、インクは三菱製紙の市販されているものです。
それを特性解析して、論文で紹介したのが私たちの成果です。
買っているものを組み合わせるだけで、これから話すものは再現できます。
透明な基板、RFID ロゴの模様がアンテナになっています。
広い範囲で使えるタッチセンサーです。
ナノ秒単位の遅延を計ることで、大規模なタッチセンサーを作ることができます。
Moisture Sensor 水分量のセンサー
Capacitive Sensor ぬいぐむrみのような柔らかいものにセンサーを入れられます。
銀のナノサイズのインクがインクの中に漂っていて、
ブラザーのプリンタを買ってきて、カラータンクに詰め込みます。
プリンタドライバを変更せずに、インクを入れ替えるだけで使えます。
銀ナノインクは、導電性があって、サラサラです。
印刷した後にすぐに導電性が出るのが特長です。
今までののインクは、焼結させなければいけませんでした。
インクはお高いです。
100ml で、2万円くらいします。
普通のインクも全色買うと、結構な値段しますよね。
1平米完全に塗りつぶすのに 5万円分くらいです。
紙はインクジェット写真用紙に特殊なコートがしているものです。
いつも研究で使っているプリンタ Brother DCP-J140w 7000円くらいの
プリンター、ノズルが太いのが良いのと、中国製のインクタンクを使ってます。
最新機種は ICチップつきになってきていますが.....
ドライバーは何も変える必要は無いです。
写真印刷モードで、なるべくゆっくり印刷して精彩度を求め、
ゆっくり印刷すると導電性が良くなります。
どれくらい細い線がかけるかというと、250ミクロンが限界。
細いと抵抗が高くなる。できれば太いくらいがよい。
250ミクロンで印刷すると、310ミクロンくらいの太さになる。
回路を考える上で考えなければいけないのは、
印刷してからどれくらいで導電するか。
三菱の写真用紙だと、2オームくらいの導体になります。
ブレットボードに比べるとちょっと高いです。
重ね塗りすると、導電数が高くなります。
二回目で 40%, 三回目で 12% と、安いプリンタなので、同じところに印刷できないため。
RFID の例;
アンテナとして動くような回路を描けます。
一番おすすめなのは、導電性
MG Chemicals 8331 が一番いいです!数千円します。使う量は少ないです。
オーブンの中に入れるとカチカチになります。
強固に、なかなかはがれなくなります。
導電性両面テープは普通なんですが、
3M 9703 は、表面と裏面とに導通するが、
IC の足のところだけに電流が流れるので、便利に使えます。
こういうものを駆使すると、電子回路がプリンタだけで作れるようになります。
CAD ツールでデザインした回路などもつくれます。
どれぐらい曲げられるの?
楊枝の先に巻き付けないかぎりつかえます。
くしゃくしゃにしても使えます。
水に弱い?
ラミネート加工のコーティングでも使えます。
いろいろ組み合わせて、SenSprout というコンセプトを提唱しています。
アメリカの大規模農業とかの水あげがいいかげんですが、
使い捨てできるセンサー、電池を載せないで土壌汚染もしない。
http://www.akg.t.u-tokyo.ac.jp/sensprout.pdf
葉っぱの部分は、正直オマケです。
無線チップの部分は印刷ではなく、売っているものを組わせたものですが、
トランジスタも印刷でできるようになってきているので、
将来的には全部印刷で作りたいです。
ペンで書いて回路が作れるだけでも作れるよ!ということで
教育効果があります。
皆さん、思い思いの回路を作ります。
LED を組み合わせて、スイッチも作れるようになっています。
Future Work
今フレキシブルものができているので、
布で出来ないのかな?と、今はまだイイ材料が思いつかない。
太陽電池とかは、実験室レベルでは出来ているので、
伸びるディスプレイとかも設計中です。
レーザーカッターで切り込みを入れると伸びる構造が作れるので。
インクが欲しければ、ここから買ってください!
http://www.mitsubishiimaging.com/digital-imaging-diamond-jet-NANOINK.html
----- ワークショップの時間 -------
銀ナノインクを使って、電池ボックス?スイッチ、光るキーボードを作りました!
僕は爪にLED貼付けて、電極を触ったら、光る人差し指を作りました!
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