1/22/2014

[&] TypeTalks - Cyrus Highsmith





『欧文タイポグラフィの基本』刊行記念サイラス・ハイスミス トークイベント
http://www.aoyamabc.jp/culture/typetalks20/

サイラス・ハイスミス(Cyrus Highsmith)
@cyrushighsmith
http://insideparagraphs.com

私がどこに住んでいるのかから話したいと思います。
米国海岸、ロードアイランド州にプロビデンスに妻と娘と住んでいます。
1990年ごろに移ってきました。
リズディー(Rhode Island School of Design)で
グラフィックデザインを学ぶためにやってきました。
今では学ぶ立場から、教える立場になっています。
教えているのは Typography と書体デザインですが、
一学期 1 クラスしか教えていません。
できるだけ自分のスタジオで働きたいと思っています。
教えることも好きで、楽しみながら教えていて、
違った確度から物をとらえることができるのも気に入っています。

友人と一緒のスタジオで、版画も作っています。
家では、デジタルで制作していますので、対比が面白いところです。
自宅の近所にある昔工場だったところがスタジオです。
もともと製造業が盛んな地域で、工場をアーティストが再利用しているのが多いです。

私はフォントビューローという書体会社で働いています。
書体デザイナー(タイプドローワー)を担当しています。
今はなんでもデジタル化していますし、英文字は文字数も少ないので、
家で働くことができています。
メールやビデオ会議でコミュニケーションをとっていますが、
多くの時間を一人で仕事することに費やしています。

フォントビューローで上級デザイナーの職についていますが、
フォント開発部も率いています。
そしてこの立場を利用して、タスクフォースを立ち上げました。
なかなか手をつけられなかった第何問に手をつけることにしました。

●フォントはどこから来たのか?

フォントは、魔法? 工場で作られている?
フォントは体内から生まれてくる?
洞窟に潜んでいる?
空から落ちてくる?
「フォントを見た!」という啓示を受けた?
宇宙から来た?
私の場合は裏庭でフォントを掘るのが好きです。

実際フォントはどこから来たのか?
フォントデザイナーはどこからアイデアを持ってくるのか?
そしてなぜ新しいフォントを作り続けるのか?
全てのフォントデザイナーを代弁することはできませんが、
私のアプローチを紹介します。

タイプデザインの世界では二つのアプローチがあります。
古いものを参照するのと、カリグラフィーのようなものとがあります。
実際に見ていると、古いフォントを参考にしているものと、
リバイバルのものと、少し解釈を変えて作られているものがあります。
これらの場合過去をなぞっているものになります。
一つの落とし穴として、限界があり、マテリアルには限界があります。

新しい書体が同じオリジナルフォントを参考にしている場合、
よく似たフォントになってしまいます。
あまり知られていないフォントに手を出してしまいがちて、
古いフォントだから良いフォントだということにはなりません。
私が古いものが嫌いかというとそうではなく、
いつも古いものから学んでいます。

カリグラフィーのアプローチがもう一つのものです。
西洋のカリグラフィーではどのようにペンを持ってどのような書き順で描くのかを学びます。
私もカリグラフィー、レタリングはすごく好きです。
私の作品時ににも使っています。
そしてこのアプローチの良い点は、
カリグラフィーというレンズを通して書体デザインを観ることができるところです。
自然とバランスが取れた文字を達成することができます。

ただ、これにも落とし穴があって、
実際のフォントもカリグラフィーに強く影響を受けすぎてしまいます。
作品の限界が出来てしまうので、一つのツールと考えた方がいいです。

第三の手法があります。
この出発点は、この書体がどのように使われるのかを考えるところから初めています。
より具体的に描ければ描けるほどよく、実務的なアプローチです。
機能性が高まるだけでなく、書体の役割が、どのようなものになるのか、
書体自身が何か物語りを語ってくれるように描くのが重要です。

アーティスト自身が物語性に重きをおき、
熟練の技に磨きをかけ、それで作品を作るのであれば、
創造的なものになるはずです。

これは、言い換えるならば、オリジナル作品になるということです。
それこそが使い手としても見たいですし、作り手としても作りたいものです。
結果、カリグラフィー的なものも、歴史的なものにもなりますが、
どちらか一方に限定したく無いだけです。

タイプデザイナーの役割は、フォントをイメージすること、
おのおののパーツをどう作れば、フォントとなるか、
独特の表層を気にします。
ただ、ありがたい福次効果があって、ある用途だけにつかえないと思われますが、
実際はその書体が部品として強いものであれば、
あるコンビネーションだけでなく他の組み合わせでも、力つよく、
いろんな用途に使われることになります。



●serge 2010?年に作られたフォントです。
http://www.fontbureau.com/fonts/Serge/

カリグラフィー的な考えが反映しています。
細い箇所、太い箇所、自分で手書きで書く事で得たもので、
古典的なカリグラフィーフォントとは違います。
カーブは素早く、方向が空中で変わるのような印象があります。
キモの部分は、白い三角形です。
ほぼ全てのグリフに三角形を含みます。

o, c, s がなぜそう見えるのか。三角形が含まれるからです。
自分で厳しすぎるルールを作ってしまうと完成しません。
私が考えるサージというフォントは、装飾的でありながら、
結婚式用のフォントではなく、古い車に描かれたもの、ベスパのようなものをイメージしました。
宇宙のジェットパックをイメージしたものです。

ルジェットという会社を立ち上げました(笑)
我々の作るジェットパックはクールなものです。
会社のレターヘッドも、パリにオフィスを設置しました
ポスターもあります。
広告。キャラクターのジェットガール。ブーツも。
非常に人気がでてきています。
これは想像の会社です。

serge を作るにあたって、どう楽しむかを考えて作った会社です。
ただ、マーケティングのために行ったものではなく、
書体自体はあまり大きな役目を果たしてはいません。
serge の売り上げをのばそうと思うと、もっと良い方法があったかもしれません。
ジェットガールよりも、文字の量を多くした方がいいかもしれません。

なぜ作ったのか?自分を確認したかったのと、
フォントを作る行為がスムーズになります。

● The Little Bunny
もう一つの物語を紹介します。
The Little Bunny こちらのタイトル「小うさぎ」です。
5歳の娘がストーリーをつくりました。

 昔々あるところに、ちいさなウサギがいました。
 森で迷子になってしまいました。
 彼女は非常に怖い思いをし、寒くておなかがすいたな〜と思っていました。
 そんな時に突如毛むくじゃらのモンスターが表れました。
 フレンドリーなモンスターでした。
 ひょいと小うさぎをかかえて、面倒を見てくれました。
 おしまい。

次のキティになれるようなキャラクターですね。
本として小さなものになります。お話しも短いです。
短いところから始めるのがコツです。
この手法は、グラフィックアーティストとしてのアプローチです。
特定のユーザー想定します。この場合は一人です。
物語を描きたいと思い、物語を伝えたいと思いました。

このように、何かの形を描くことによってストーリーを伝えるのが
とても好きで、これが私のフォント作成のアプローチにもつながっています。

the littele bunny ではイラストもフォントも作りました。
まだ未完のままですが、いろいろ考えています。

アイデアがどこから降ってくるかはわからないもので、
2010年に日本に来た時にみたものがインスピレーションの元になっています。
日本のレタリング、看板に関心して沢山写真を撮りました。
これが日本を代表するような書体というわけでは無いことは
わかっていますが、なにかしら、私に対して訴えてくるものがありました。

例えばどういうものが好きかというと、控えめで機能的なデザイン。
文字の最後のところが丸くなっているところ。
機械的にならず、それでも機械的なところなどが好きです。
もともと作ろうとしているのは、子供の絵本なので、用途は限定されています。


http://www.occupantpress.com/product/apple-bear-cat

●apple bear cat

今考えているのは柔らかそうでフレンドリーなデザインです。
何かおもちゃのクマ、手のような形になっていると思います。
そして、交差している部分もスムーズで穏やかな感じがしますし、
オープンでフレンドリーな感じがします。
先っぽが他の文字と友達になろうと考えているように見えます。
同僚に見せたところ、子供向けには偉そうな感じがするという意見もありました。
もしかしたら、彼らが正しいかもしれません。
子供向けの絵本でも、未熟な感じがするものは作りたくありませんでした。

娘は、今の絵で解るように、最近の私の作品に大きな影響を与えてくれています。
アルファベットの本 apple bear cat という本も娘のために作った本です。

見開きに一つの文字があって、これらはすべて大文字で、
文字から始まる何かが絵で表現されています。

ほとんど娘の世界に属している絵ばかりです。ジャケット、鍵(キー)、
Y はイェティ(雪男)、なかなかカッコいいでしょ。
全ての文字と絵は娘に承認を得て作り、実際に何回も何回も読んでくれました。
オンライン販売と、日本語版が文溪堂から出版されることになりました。



●ibis
http://www.fontbureau.com/fonts/IbisDisplay/

次の書体に移ります。
モダンテキストフェイスです。
こちらはおそらく今までやってきたデザインの中で最も伝統的なもので、
それが気に入ってもいますし、気になってもいます。
ベッコウ縁の眼鏡を今かけているようなもので、
がっちりしていて、整然として、カリグラフィー的ではありません。
最初は、本組み用の書体をやっていましたが、見出し用として
いろんなバージョンを作りました。

小文字の中の白い部分は、スムーズな形、滑らかな形になっています。
文字と文字の間の白い部分はシャープなものになっています。
この交互にスムーズ/シャープとくる感じが非常に気に入っていて、
控えめな追加なのですが、パラグラフ全体、段落全体として見たときに
質感が出てくる効果があります。

だいたい個性的な興味が引かれるものを作りがちです。
ただ、今回は真逆な方法で、シンプルで飾りっけがなく、
訴えかけるものを極力はぶきました。
私が年をとったせいかもしれません。
そして、デザイン性だけでなく、タイポグラフィー、
科学的なマニュアルに使われるようなイメージを持っていました。
私のイメージの中では、白黒で、その人物は眼鏡をかけていて、
実験用の白衣を着ていて、タバコを吸っている。1950年代くらいのイメージです。
人物像としては、非常に真面目な人で、申告なミッションをかかえていて、
ロケットを作っていて、人類を火星に連れていかなければいけないというものです。
想像の中で、本のカバー、図形を想像しました。
ibis を作るとき、私の頭はすっかりSFになっていたのです。
これがデザインを先に進める良い助けになりました。
完成した時に、inside paragraphs に ibis を使おうと決心しました。
始めから想定したものではありませんでしたが、
理にかなっていて、空間、スペースについての本なので、
宇宙空間の代わりにホワイトスペースに関して書いているからです。

非常にビジュアルが多い本で、2012年に発行されました。
初心者向け、学生向けのレクチャーを発展させて作ったものです。
今回グラフィック社からの日本語版も非常に気に入ってます。

実際作っているときには、タイポグラフィーの漫画を作りたいと思っていました。
実際、漫画のようになっています。
レイアウトとイラストは同じです。
没になったアイデアですが、漫画が鉄腕アトムになったバージョンも作ってみました。

こちらは、書体を描くのが好きで、病み付きになっている状態です。
だれかが、生まれながらのタイプデザイナーだと思うか?
答えは「非常にラッキーだったと思う」タイプデザインを通して、
いろいろなことを学ぶことができ、自分にとって自然に広げることができるものでした。
生涯描く、自分のアプローチは、一文で示すことができます。
「私は形を描くことで物語を伝えたい」
基本的なレベルに立ち返ると、線を描くことにつながります。
綺麗なものも作れますし、ゴツゴツとしたものを表現でき、
いずれも素晴らしい絵につながることができます。

線はエッジ、なにかとなにかが混じり合う場所、
線というときには、線ではなく、「形」としてとらえます。
これは、ちょっとした頭の中の考え方の転換かもしれませんが、
私にとっては重要です。自分の考えと自分に見えているものがわかって、
初めて描くことができるからです。
描くことを学んだのは母親からで、
自分が木を何回書いても、木に見えないという問題がありました。
なぜか本物に見えない。写実的ということではなく、
実体を伴ったものとして見えないという問題がありました。

その時に母が言ってくれたアドバイスではなく、
「枝と枝を描くということではなく、枝と枝の間を描く」
空間を描くということを教えてくれたのです。
空白の形、空間の形は、二次元のデザインにおいては、
基本的な原則です。
これが与えられることで、ものに存在感が得られます。
このネガティブスペース、ポジティブスペースを
パズルのように組み合わせることで、単体では得られないものがあります。
日本では「間」と言うと聞いています。

突如アドバイス従ったことで二つのものが同時に見えるようになりました。
それで、生き生きと見えるようになりました。
ピカソのひとこと
「見えるものを描くのではなく、思うものを描くのである」
と同じことです。

私は毎日スケッチブックに何かしら描いています。
描く事で物事が解るからです。
友人が Thinking Eyeという本を書きました。目が考えている、手が考えているということです。
とにかく描きつづける、何度も書く。

もう少し賢かったら、書かなくても学べたかもしれませんが、
学びが遅いことを示すがごとく、80冊のスケッチブックを書きためました。
人でも椅子でもモンスターでも街でも、女の子も。繰り返し描いていきます。
スケッチブックは日々持ち歩いていますが、
何かを書き付けたりに、使っています。

元々ペンだけを作っていて、消せないということを気に入っていたのですが、
間違えてもいいから書き続けようと思いました。
ただ、寝て描くのには不向きなので、鉛筆に切りかえました。
今では鉛筆を描くのが非常に気に入って、
気に入ったものに関しては、ペンでなぞるという作業をしています。
一日の最初にする作業です。

絵から、文字に移っているスケッチです。
そして、自分の手書きの文字をタダ書いているというだけ、
それだけ時を描いているだけでなく、速くて意識がとどまっていないから。
正しい筆記具を使って、正しい姿勢で描かなければいけません。

手書き文字の話しも、いろいろ言いにくいところで、
見本としてあげられるほど、うまくないと思っているからです。
実際、字を描くときも、何かを表現しようと描いてします。
手書きの文字というのは、私にとっては絵の一種です。

例えば、考えがまとまらないとき、つなぎがわからないとき。
手書きでかいていると、物ごとが整理されます。
分析的な脳の部分にもアクセスすることができます。

黒いインクが白い紙のに落ちる時も大好きです。
もちろん単体で美しい文字というのは描くことはできますが、
書体という場合は、他のものと上手く混ざらなければいけません。
極端に言うと、単語に形成しないのであれば、美しい文字であっても意味をなさないのです。
ここで書かれているのは単なる文字、それとなしに描いているのは私の幸せです。

文字を書くのは簡単で、単純なものです。
もちろんあるべき形にするというのは難しいです。
人間の形をスケッチするのは難しいですが、文字は練習すれば描けるようになります。
もちろん練習は必要です。
文字を描くことの最も難しいのは何を描くか、正しい形を認識した上で描くものです。
与えられた形を描くのはそれほど難しいものではありません。

最近、アンケートで、
「あなたの仕事は、たくさんの読書を求める仕事ですか?」「NO」
ただ、NO と思ったあとで「待てよ?」と思いました。
読みやすさにはことさら関心を持っていますが、それは読書とは違います。
私の仕事はむしろ、描くというのが多く存在している仕事です。
私は文字を描いていますが、それが読書に使われています。

もちろん読書も大好きです。その上で本を描くこともします。
今回も講演用に60分の原稿を描いています。
文字を描くもの、読むものでもなく、
一番幸せなのは、工房にこもっていることです。
とはいいながら、旅も好きですし、話すのも好きです。

@cyrushighsmith
http://www.fontbureau.com/
http://www.occupantpress.com/
http://cyrushighsmith.tumblr.com/



Q. タイプディレクター小林氏:ウルトラマンの切り絵調のタイトルバックを見ていましたか?
A. 子供の時には実際には見ていませんが。目を鍛えることができるでしょう。
 直感ではわからなかったものが見えてくるようになります。
 実際に漫画とかコミックとかが自分にも影響を与えていると思います。
 実際、物語が好きで、何を行っているかというと、元になるものから形を取り出し、
 凝縮し、残ったものにたいしてアイデアを観る、還元していくような作業なので、
 それが仕事に役立つのだと思う。
 書体デザインとカリグラフィーとの違いですが、要素を絞ってシンプル化していくのが
 書体デザインに親和性のある作業なのかもしれません。

Q. 翻訳 田代さん:行頭下げも、行間の空きもない文字組の例
A. 実は本のレビューで、インデントの話しをしていないのではないかという指摘がありました。
 インデントは段落と段落、段落の中という本なので、それは除外されているのです。
 私の方では、パラグラフの開始を占めすのは重要で、インデントか行間は需要で、
 1行の時はどちらでも良いのですが、2行以上は、インデントの方が適切だと思います。
 そうでないと、行と行とで対立関係が生まれてしまうからです。

Q. 翻訳 田代さん:会社名を全部大文字で表記されることが多いのですが....
A. 同案です。外来語の場合、イタリックを使います。イタリックの方がそれほどアピールする感じはなく、
 大文字でも小さめの文字を使う方が良いですし、
 大文字一文字ごとに追加料金をとるというのではいかがでしょうか?
 電報のテレックスを引きずっているだけです。

Q. フォントを見すぎて、ゲシュタルト崩壊するのをリセットするのは?
A. 物を見ても、読まないという術を身につけるといいです。
 実際に書体をデザインする時は、反対向きに描いてみるのは発想の転換になります。手助けになります。

Q. 文字とフォントの組み合わせは?
A. 文字とイメージの組み合わせは最強のタッグだとは思っています。いろいろな可能性があります。
 互いが対峙するようにも、寄り添うこともできます。どの方法が良いかという答えは一概には無いです。

Q. 日本で有名な書体でナールという書体があって、日本の書体を作ってみようという興味は? ひらがなだけでも!
A. 漢字もあるし、大変だな〜という感じはありますが、モリサワといろいろなプロジェクトを進めていく上で、
 手がけることがあるかもしれません。
 実際に自分が読めない書体を果たして作れるのか?というのを考えました。
 ローマ字を中心にやっていますが、ギリシャ文字など近いものは経験がありません。
 だんだん読める文字から遠ざかると難しくなるので、他のデザイナーと協業するなど、
 言語を学ぶなど、という方法もあるかもしれません。
 実際に使われている書体と、言葉の組み合わせの問題もあります。
 ロジェリックエクスコフォンというフォントが好きなんですが、英語でもよく組んでいました。
 フランス語を組んでいるのを見たら、さらに良かったです。そこには微妙な差がありますが、
 言葉との組み合わせで何かがあります。
 よくラテンアメリカの新聞社の仕事で、スペイン語は話せるので、いいのかな?と OKを出せましたが、
 スペイン語が出来るからなのか、そうでないのかわかりません。
 実際、同僚に英語を組んだものと、スペイン語を組んだものを見せた時に、
 スペイン語はラテン系なのでと言われ....

Q. 日本語の文字は筆で描くのでカリグラフィーに近いものがあると思いますが...
A. 書き順に関しては、学べばわかるのでがんばってみようかなと考えました。

Q. 日本のカナは昔に作られたものが、そのまま今も流れがきていて、新しい流れが無い。何か作れるのでは?
A. I hope so.

Q. 自分のフットサルのロゴを作ろうと思っていて。どういうアプローチでロゴを作りますか?
A. スポーツ観ないので解らないですね。観る人が最初に気づくのは「形」だと思うので、
  そこから初めてみるのではどうでしょう?

Q. 昔の書体、活字になっていないものを観るのが好きで、古い書体が載っている本を見ているのですが、
 昔の書体で悪いものがある。なじみの無いところが面白いと思ってしまうのですが、
 古いものを参考にした時に注意すべきところは?
A. 見て楽しむだけなら良いと思います。プロは一朝一夕では難しい。
 批評家になる必要は無い。何かを映して学ぶのは、良く学べる方法だと思います。
 より深く解るということはありますが、正しく書きたいと思った時は、同じ文字は、
 可能な限り、同じ書体をたくさん見て、その中の要素、デザインやスタイルを切り離して
 観られるようになるまで、確かめます。それでもわからない時は師匠であるマシューカーターに聞くようにします。

Q. 良い書体と、良く無い書体の違いはどこにありますか?
A. 使い方次第。美しいタイプフェイスでも使われる状況で違います。長い文章に使われるのに向いている場合もあるでしょう。
 人によって良いも悪いもなく、使い方次第。
 美しいフォントでも変な組み方をしたり、合わない文章をあてたり。
 あまり良く無いフォントと思えても、完璧にうまく使えば素晴らしい見栄えになります。
 でも私は、生理的にイヤになるフォントはありますけど。
 使い方だけを気にするようにして、美しく無いフォントは無視するようにしています。

Q. マシューカーターが、マンホールにフォントが使われていて、関心した。日常のエピソードは?
A. スターウォーズ.com のWebサイトに使われていると知った時には、凄く嬉しかったです。アンテナというフォントです。
 ポルノサイトに使われたり、自分のフォントを変にのばして使われていた時には、悲しかったです。
 それならまだ良いのですが、95%縮小とか、ちょっとだけ変更を加えているのがイヤですね。
 自分が作ったものを使われているのを知るのはうれしい。
 人が読んでいるの、使われているのを観るのはうれしいです。
 仕事をいっぱいしすぎていて、日常で楽しめることはなかなか無いのですが、
 朝早く起きて、散歩に出かけるのですが、気づくことも気づかないこともあるのですが、
 歩く事に喜びを感じます。自分で意識的にやっていることは朝の散歩です。

Q. お気に入りの文房具があれば?!
A. 日本製のぺんてる、筆ペンも気に入ってます。
 万年筆、ニブがとても柔軟なので凄く気に入ってます。私のタンブラーを確認してみてください。