7/02/2014

[&] AkikoSugaya x sisiodoc

#がやがやトーク
LRGフォーラム 菅谷明子(@AkikoSugaya) x 猪谷千香(@sisiodoc) クロストーク
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猪谷:つながる図書館

猪谷千香といいます。こんばんは、
平日の忙しいところありがとうございます。
スタッフの方、お忙しいところ、ありがとうございます。
本当に菅谷さんの単なるファンでして、ならべて頂けるだけで、
ちょっと緊張してしまって、昨日寝れていないので、滑舌悪いかもしれません。

まず、「つながる図書館」という本を書き来ました。
どうしてこの本を書いたのかというと?
未来を作る図書館につながってきます。
新聞社の文化部で働いていた時に、「未来を作る図書館」に衝撃を受け、
2004年の夏休みにニューヨークに遊びにいって、単なる戦地巡礼です(笑)
折角ニューヨークまでいったので、ブックカフェなども、
日本ではそんなになかった頃で、パブリックスペースに本があったりして。

日本はどうなんだろうと調べ始めたら、
衝撃を受けた、各地で支援図書館が始まっていました。
取材する側で、品川区の図書館などをまとめたりしていました。
無料貸本屋批判から、課題解決型図書館へ。
それから、2003年、指定管理者制度の導入。非常にインパクトが大きかった。
続く不況による自治体の図書館予算削減。
2004年、日本では mixi, GREE, Yahoo知恵袋、デジタル化で情報の流れ方が大きくかわっている。
双方向で情報をやりとしていたり、プロではなく普通の人の情報が拡散していったりが始まったころ。

図書館は情報を扱う施設だが、SNSはエポックメイキング。
日本の図書館はどうなっている?をリポートしたのが「つながる図書館」

その一つ、武蔵野プレイス(東京都武蔵野市)厳密には図書館ではなく、
図書館機能をもった駅前複合施設。中高生向けのスペース、いわゆるだべっている場所、
ダンススタジオがあったり、ライブラリも従来向けのものある施設です。

■鳥取県立図書館
日本一の県立図書館、数々の商品がここから生まれています。
「シャッターガード」などの商品化、
堅調に分室を持ち、県職員が活用、
県内の研究期間、大学、高校、病院に Amazon より速く本を届けるシステム。
実際そうやって、県立図書館抜きには、知的環境は生きていけないのではないかという
体制が作られている。地域の書店や市町村立図書館とも連携

■伊万里市民図書館(佐賀県伊万里市)
図書館会が最も注目するコミュニティ図書館。
20近く前に建った図書館、設計段階から市民の声を聞いて作った図書館。
作業する部屋が欲しい、どんな部屋?コンセントを壁の真ん中に作って欲しいとか。
ミシン、アイロンをかけたことのある人でないと出てこない考え。
壁の腰の位置あたりにコンセントがあります。
市民に愛されています。市民ボランティアとして100名以上のひとが常時活動している。
市民5000人が参加するイベント、
それだけではなく、リファレンスや、子供の読書を展開していて、
数々の賞に輝いています。

■島根県海士町「島まるごと図書館構図」
カリスマ町長のもと、改革をされて、iターン住民が一割、
20代、30代の働き盛りのひとが。
図書館のない島に図書館を作る。
学校の図書室には本がある。図書館活動をしていなかったので、
それをひとつひとつ揃えて、見えるところまで。
子供が本を借りてくれるようになった。親がおっと思う。
だんだんリテラシーが高まって、立派な図書館ができました。
非常にいい循環があります。
クラウドファンディング、ネットで支援、ReadyFor で蔵書を募る、
普通選書は司書の仕事ですが、みんなで選書会のイベントをしたり、
町民とのつながっていく素晴らしい図書館になっています。

■公共図書館としていくつかとりあげたところ、
図書館の横断検索、
ネット上で「リプライズ」

■船橋市の「船橋まるごと図書館」蔵書は寄贈、スタッフはボランティア、
買った本はベストセラーが多い。
バカの壁で、壁ができるほど多い。
重副本で悩んでおられるかたはここに行くと良いです。
地域活性化を目的とした町の小さな公共図書館。
このまえはパチンコ店に図書館を作ったとか。

ちょっと公立図書館と民間図書館の連携をでてきました。
こんなレポートをしたのが「つながる図書館」でした。

■武雄市の図書館、
書くのに非常に悩みました。武雄市の図書館を言うと、
賛否両論激しくて、どちらからも批判され、とおくから離れてみていました。
ただ、武雄市図書館凄いところは、ここまで日本で図書館が注目されている
理由のひとつは、武雄市図書館、あれだけメディアに出て、市長が宣伝して、
全国の市長が武雄市図書館を見ています。CCCと図書館を作ろうという案が
あちこちにでています。
つながる図書館はできるだけポジティブに、図書館を応援したい、
一般の方に良く読まれていると言われているので、
一般の方に読んで欲しかったのです。
こんなに面白い図書館が全国にあること、
すばらしい活動している図書館がいっぱいある、
それで自分たちの都道府県の図書館を見て、図書館リテラシーをあげてほしい。

図書館がかかえていくであろう問題は、あまり指摘していません。
今日はそのあたりを。

■「独立する富裕層」の衝撃
見ててショックを受けました。この番組では、
納税額に見合った公共サービスを受けられていないので、
独立市を作って住んで、切り捨てられた地域が問題になって、
そこで、図書館の閉館時間が短くなってしまったり、
子供達が勉強できなくなってしまったり。アメリカ怖い国だな〜
他の国の話しとは思っていられらくなって、

■「消滅可能性都市」の衝撃:中央公論
女性率を想定し、半数の自治体が消滅の可能性、大震災の数値が入っていないので、
現実はもっと厳しいかもしれない。
東京都では豊島区がやり玉にあがっていて、単に巣鴨があるからでは?(笑)
非常に見ておいても欲しくって、こういうことが起きていくと、
自治体の格差、明暗がわかれてきます。
裕福な自治体があり、そうでない自治体も、それらが図書館サービスに直結してしまいます。
つながる図書館はいい図書館ばかりで、ダメな図書館が取り上げていません。
しらないところでジワジワときているのでは。

普段はハフィントンポストで仕事をしています。
社会がかかえる課題について記事を書いていて、いろいろ気になってしまっています。
親が貧困だと、子供まで影響してしまう。
日本だと大変教育費がかかります。
東大生の親の年収を調べると一千万円以上が50%

親が事業をやっていたが、倒産してしまい、貧困家庭、家に勉強する場所もない。
図書館で、自分の読みたい本を司書の人が的確に出してくれたのがうれしかった。
社会人になって、節税はしない、図書館の充実に使って欲しい。

図書館は「知のセーフティーネット」

都知事選がございました。東京都が抱えている問題を調べました。
交通や待機児童の問題、ホームレス、貧困問題、都市部を中心に、
非正規雇用の人が年をとってきて、高齢者層が出現してきて、
日本の賃貸は冷たいので、ホームレスが増えてくるかもしれない。
住居対策が必要かもしれない。ホームレスにならないようにするには
どうしたら良いのか? 高齢者の貧困問題を社会を抱えるので、
知のセーフティネットであるべきでは。

住宅を図書館で紹介すればいいのでは?そういうことを言っているのではなく、
NPOと連携してサポートするとか。
確かに今まで課題解決といってきた図書館は多いと思うのですが、
非常に課題は、追いついていないというか、
メディアの最前線で取材していても、複雑化している。

未来を作る図書館、改めて読んで、全然古くない、ヒントになることが沢山かかれていて、
ますます素晴らしいと思いました。

もともとニュースサイトで働いていて、ニュース、情報も複雑化しています。
普通のニュース、アグリゲーションのニュースを引用して再編集する記事もあります。
専門家の方がブロガーとして参加しているものもあります。
ニュースといっても複雑化、レイヤーが別れてきています。
それを、紙媒体の本だけを相手するのではなく、そういったところにも
目配りしてやっていて欲しい。情報の読み方、情報リテラシーを教育してくれる
ところは無い、学校の現場でもできていない。
LINEを九時以降、使ってはいけないとか....

子供と教師、親と教師で決めることであって、行政が口を出すことではなく、
どうやってうまくつかうのかを教えるのが学校。
図書館で情報リテラシーの教室をやってもらったり、
知を武器とする施設となって欲しい。

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菅谷:
夜景がきれいなすばらしところで、アメリカの図書館の内容と、
本がでてから11年立つのですが、どういう変化があったのかを、お伝えします。
本の中には色々なエピソードがあって、どうやってそのエピソードを調べたのか聞かれますが、
足で書いた本です。何十回か、開館の時にいって、知らない人に声をかけるは気が引けるのですが、
いろいろ聞いて、エピソードを調べていて、使ったのは5%ぐらいなのですが、
人に頼まれたわけではないのですが、なんでこんなことやっているんだろうと思いますが....

図書館を色に例えると何色でしょうか?
茶色とかグレーとか、取材のまえはそう感じていましたが、
図書館は「黄色」だな、明るい未来を見る色なんだなと。
アメリカの図書館の話しではなくインスピレーションになる話し、
図書館でこんなことができるんだと思って頂ければ。

アメリカの図書館、2000年くらいから、図書館っていらなくなる?と言われていて、
amazon 1994年創業、どこにいっても、店が町から消えてしまうなとど、真面目に語られていて、
図書館は利用が増加していて、デジタル系のサービスもあって、
2010年、図書館の貸し出しは過去最高になっている。

アメリカ人の図書館の考え方、その地域の生活の質を向上させると高く評価している。
NY公共図書館、どんな風に撮影しても綺麗に見れる図書館。
パブリックというと、国が手がけたものというイメージだが、パブリックは皆のもの、
皆の図書館、皆のための図書館。バブリックな空間。

情報は民主主義の通過である。
サービスの具体例。
地域コミュニティーの情報センター
就職
就職活動用パソコン、ネットのスキル
医療情報の窓口
起業・中小ビジネス
子供の第三の学びの場
シニアの生き甲斐
芸術を育む
行政情報の窓口

芸術は図書館と関係ないように思えるのですが、
なにかを作りあげるには、過去を調べることが重要。
舞台芸術は、記録するのが困難。
NYでは方言、アイリッシュ系アメリカ人の喋り方を俳優が調べたり。

個人事業者が利用。ウォールストリートで働いていた人、仕事に疲れてしまって、
独立して、NY図書館で、証券情報が得られることがわかって、
個人で良いことをしたいと思っていも、企業から離れると情報が得られなくなるが、
個人の活動を支援するのが図書館の役割にもなってきている。

今から話すおじさまをいつも図書館でみかけて、
朝いつもデータベースをいじっていて、メールを書いている。
話しかけにくそうな人だったのですが、偶然をよそおって話しかけて、
その人は無職の人で、自分もなにかやりたくなって、
競馬に凄く詳しい競馬のニュースをみていたら、自分でも何かできるとおもい、
競馬の分析ニュースをメールで送って商売いています。
図書館の人に告げ口したんですね〜 
図書館の人は喜んで、それこそ図書館の役目ではないか!と言った。
ブレイクスルーのエピソード、道が開けていくのですが...

アメリカの図書館の課題は、格差の是正、
図書館、デジタル情報、ネットをどうやって使いこなすのかが
おおきな問題になってきている、どんなことをやっているのか?
Gmail の作り方、facebook の使い方、どうやってビジネスに使うのか?
Twitter, LinkedIn の使い方、職を得る方法、
初期の入門者から、専門家までいろんなサービスを行っています。

最近は、プログラミング、Webサイトのデザインまで、図書館で教えています。
就職活動支援、日本もそうだと思うのですが、郵便で履歴書を送ることはなく、
メールアカウントが無いと、就職の応募ができない状態。
前に進めない。それらを図書館がサポートしている。

10年前で大きく変わっていないのですが、iTunes,
Live from the New York Public Library
作家のトーク、後日 youtube で無料で見ることもできる。
デジタルの時代になると、何をやるかというと、
図書館はデジタルではできないことをやる。
いかに図書館に来てもらうのか?
人に来てもらうためにいろいろしている。
LEGO 教室、あるいは、ミュージアムパス。美術館の無料券、
オンラインで希望日を選べる、必ず図書館に行かないとチケットがもらえない仕組みになっていて、
サービスのあり方が、図書館に足を向けざるをえないという仕組みを作っている。

電子書籍はどうなっているのか?
結構浸透している。
図書館が 82% くらいのところが電子書籍を提供している。
4000タイトル、新しい利用者も呼び込めている。
利用者からのリクエストも多い。
電子書籍の図書館の利用は 23%, 貸し出しも増えている。
紙の本が減ってきていて、シフトが起きている。
情報格差を減らすのが明確なので、日本ですと、電子媒体を入れると紙が減ってしまうので...
垣根はなくて、今は本を買うことでも、電子か紙か、その人の都合でしかない。
ハイブリッドサービスじゃなくて、紙も電子も普通。
電子書籍で読んでいる人は多読であると言われている。

紙と電子と、日本の図書館ではいろんな問題があるかと思いますが、
図書館は情報の特質をどのように市民に教育していくのかが大事で、
わたしたちの周りには、ありとあらゆる情報があって、
どんな情報が必要で、社会にどんな価値が必要なのか?

●歪められたネットの情報に惑わされないために
http://www.huffingtonpost.jp/akiko-sugaya/post_7874_b_5524473.html

何を目的に、どんな情報が社会に価値を生み出すのか?
ハフィントンポスとに寄稿させてもらった一部、
コンシューマーレポートという暮しの手帖みたいな本、
何が価値なのか?広告をとっていない、企業とつながっていない、
覆面社員が商品を買いに言っている、独自の試験施設を持っていて、
徹底した調査を行っていて。
車を買うとき、TVCM を見てとか、結局CMはメディアにある枠を
企業がお金を出して買って、見せたいメッセージを載せて
バイアスがかかったメディアの意味を考える必要がある。

ほとんどの図書館がコンシューマーレポートの本を揃えていて、
第三者が評価が調べた情報で物を買うのが浸透している。
アメリカは調べることのために図書館を利用している、
市民がどういう情報に接するべきと考えている。

紙と電子書籍の話し、
新聞、出版をチェックしますが、日本の出版間はリテラシーの低い市民で成り立っている、
情報源もはっきりしないものを読んで、勝手に判断して良いのだろうか?と思っている。
アメリカの図書館ですと、ブックディスカッションも盛んで、
本はテキストがあって、テキストが語りかけてくれるわけではなく、
知識や物の考え方で読み取っているので、グループで読むと、得られるものが多い。

ボストンは市民全員が同じものを読んでみるというイベントもある。

児童書は美しい話しが多く、いいことすると玄関に小判があるとか(笑)
アメリカだといじめとか、離婚とかを、本という媒体で理解したり、
気持ちを明確にしたりという、図書館が新しいジャンルを出版社に
提案していけるような機能を持ってもいいのでは。

アメリカは出版不況がなくて、マイナスにはなっておらず、
読書推進が行われていて、本は単に読むものではなく、読み方があり、
子供のころからいろいろな取り組みをしていることがおおきい。

NY図書館には、研究者/作家センターというのがあって、
作家の人が、コレクションを使って調べものをして、パソコンを残しておいて、通えるような施設。
リテラシーの話しをしましたが、世の中を知るというのは、
自分の体験を知るのは限られていて、いかに豊かな出版文化を作るのかを考えた時、
作家を育てていくのも大切なこと。図書館が便宜を図っていて、そのかわり月に一二回講演してもらうなど。

日本は高い学習能力があっても、ITを使いこなせていないという調査があり、
SNSの時代になって、個人の好みや知恵が流通していくのかがメディア社会、
賢い人であれば、賢い情報環境になるが、
私たちがキーになっていく。ITがうまく使えるか?

一方で、自治体の問題を解決するにもITが解決策になってきている。
ボストン、雪になると消火栓が埋まってしまっていて、市が除雪しているのだが、
その問題を解決したのは、Code for America という団体。
Google などのエンジニアなどが、1年間休職して協力。
雪かきがおわったら、Webに報告すると、ゲーム感覚で楽しい地域イベントに!
自治体のサービスの一つで、いきづまっていたのだが、
地元の人が参加した、成功した例。

Citizen Connect ボストンの例。
信号が壊れているとか、道路が壊れているとか、スマートフォンで報告できるアプリ、
コストもかからないし、貢献している気分になれる。
情報格差をもった人の場合、なかなか参加できない。

Boston About Result
市の目標として宣言したことがらが、どれだけ達成できたのかを可視化する。

オープンガバメント、
Data.gov いろんな分野に別れてデータをだしてきている、
加工することを前提にした情報公開。

ホワイトハウス情報サイト、
乱射があって、子供達が亡くなった話し。
署名をある程度の数を集めると、ホワイトハウスから回答が得られる。
デジタルのリテラシーが無いと、市民活動、政治に社会に参加することが難しい。

投資効果、ジュリアーニ元ニューヨーク市長
図書館には投資以上のことが得られる。

医療費の節約につながる、医療格差是正につながる。
女性のキャリアや、子育て両立。

アメリカの事例を話してきましたが、日本でも同じような問題があって、
図書館がそれらの解決の担い手になっていける。

図書館の存在間、
96%の大人が司書が必要
95% 分け隔てなく情報提供していることは社会で成功する機会を与えている

スマートシティ スマートシチズン
19世紀 帝国の時代
20世紀 国家の時代
21世紀 都市の時代

一人一人が集まって都市が形成される。

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し:司会
す:菅谷明子
い:猪谷千香

し:簡単なまとめをしていきたいと想います。図書館で閉じた話しをしない、日米の事例、うちの町にこういう機能が
あって欲しい、うちの図書館もそうしていかなければいけないと思われた部分もあったでしょう?
どうしたらそういうことが出来るのか?LRG,図書館に対するリテラシー、いいな〜と言っている限りは
何も手に入らないと思っています。いい事例を手に入れるのは大事ですが、
自分たちがどうしていくのかを考えていかければいけません。
私たちの社会において、どうやって情報を得る手段を勝ち得ていくのか、おおきな手段がなければいけない。
私たちの社会において、ふかく突き詰めていくことが必要では無いかと思います。
大きな点ふたつ。社会に参加する、政治に参加する、社会の維持のしかた、発展の仕方、
そこに対して、どう知的な営みをもって参画していくのか。それは図書館を作っていく意味でも、
オープンガバメントの取り組みでもそうです。大切なのは行政がそういうものを作ってくれるという
考えからから自由になる。ガバメントという言葉は政治、統治と訳されますが、
本来は、われわれ自身がどうやって我々を治めていくのかということ。
ライブラリをどう押し立てていくのかを考えられたら良いと思っています。
図書館そのもの、社会的なリテラシーをどうやったら生み出していけるのか、
図書館がどう振る舞うベキなのか、デジタル時代の読み書きそろばんを子供に限らず、
そういうスキルを持ち合わせない人がスキルを与えていくのをアメリカでは図書館が果たしているのですが、
どういうふうに世の中でカバーしていくのか、問題提起していく。
お二人が図書館に関心をもったジャーナリスト、ジャーナリストとして図書館をどう思っているのか、
お二人とも子育てをしている母親です、そして最後に IT そらで議論を深めていこうと思います。

い:えいやーとなげられましたが。いろいろお話しをお伺いして、オープンガバメントの話しなど、
アップデートした話しをきけましたが、自分の必要な情報をいかに手にいれていくか、
インターネットで、検索すれば確かにいろいろな情報が得られますが、
自分に必要な情報かというと、必ずしもそうではない。
メディアは広告媒体でもあるので、バイアスがかかっている状況もあります、それを知ったうえで、
情報をどう使っていくか、プロの私ですら、惑わされるのです。
それを普段からそういうことを意識しない人にとっては、非常に難しい技であって、
そこが私が図書館に期待したいところです。
オープンガバメントの件、図書館はデータを沢山もっていますが、
だして使ってもらわないと、意味がない、いかに発信して、使いやすくしていくのか、
フックを作っていくのか、民間の人とも協力して、そういう指向性が必要なのではないか。

す:きましたメディアリテラシー(拍手)情報源をみていくのと、
何の目的があって、情報が発せられているのか、枠があってそれを見ていくと分かる。
ネットメディアはビジネスとして鳴り足させるために、記事となるような広告とか、
なんで自分は何を得られて、何が語られていないのか、
あるものよりも、無いもの、抜けている視点、世の中に出てこないものは、何なのか?
情報があふれているようだが、本当に大事な情報はあまり無い。

明日蔦屋で、津田さんと対談があるのですが、情報があっても、
自分にとって何が大事なのか、クリックや、カウントされる一人でしかない。
すばらしいことだが、それで失っていることもある。

アメリカ人も皆がリテラシー高いわけではないが、ある一定層は、
バイアスがあることが分かっていて、730万部購読されているコンシューマーレポートがある。

7歳と、9歳の娘がいて、学校でいろんなことを習ってくるのですが、
本が好きで、先生と面談があって、「本の読み方を知らない」と言われて、
自分の似た境遇、似た感情を共感するために本を読んでいて、
本は、自分が持っていない知識、立ち入ったこととない感情や、
まったく持った事の無い感情、本を読む前には知らなかったことを本を読む。
facebook の like のような読み方しかしていない。
小学校で、ライブラリーの先生がいて、ライブラリーの時間があって、
事実と意見の違いを学ぶ。2-3年になると、主人公がでてきて、
主人公でない人が主人公だったら、どう展開が変わるのか?
登場人物とナレーターが語る時の視点の違いを学ぶのですが、
けっこうリテラシーの高いことを学ぶ。
小学校1年でハリッポッターを学ぶ。批評的に物事を学ぶ。
作文でピアレビューをする。思えば先生には作文を提出するが、
他の人、生徒同士で評価するのは、違った学びだと思う。
ブックディスカッション、一人では気付かない学びを他人から学ぶ
多角的に学ぶ、日本で危惧しているのは多様性の排除、
読書から育成するのは可能、たくさん読む、古典はいいとかではなく、
どのように読むというのかが図書館がになうこと。

自転車に載る本をいくら読んでも、自転車には載れない。
ぜひ実体にあった役目を図書館には果たして欲しい。

し:900番台の本がありすぎる。
(注:図書館の分類方法として使われている日本十進分類法NDCの番号、小説、文学、エッセイなどの読み物のジャンルを示す)

人間性を、人格の投影も大事、
大学で学生とはなしていて、論理的にものごとを考えることができない。
新卒社員は論理的文章をかけない。報告書をかけない。論理的思考ができない。
経験が積まれていない。読書と社会科学、サイエンティフィックな本の読み方があり、
ソーシャルサイエンスの本やある程度トレーニングしないと読めない。
ある程度の訓練がされると、読める。重要なのは、アメリカでやっているのであれば、日本でも?
私たちの社会でどういう知を得たいのか。それでは意味がない。
自分たちの社会をどう形作っていくのか、スキルや素養、学びの場を作ることが取り組まれている。
日本の社会の実情にならって、痛感しました。

い:じつはつながる図書館の感想をネットで検索するのですが(笑)炎上が怖いので。
エゴサーチをかけて、新聞記者の悲しい性で、訂正が怖いので。
その中で、批判の人で、「つながりたくない」という人たちがいました。
自分の好きな読書ができればいい。支援も必要ない。日本の教育で本の読み方を学んでいない。
読書は多く人たちにとってはエンタメでしかない。図書館もそういう場になっている。
リサーチ型の図書館として機能している図書館として差別化しているところもある。
そうではない読書もある、図書館の本から提案して欲しい。
世の中で認められること、図書館にとって見方になる。つながらない図書館はこれから衰退していきます。
図書館は削られることもある、必要であることも訴えていかないといけない。
市民にとっても大事なこと、娯楽だけではない読書の仕方。
結構学校教育になってしまう。きづいた段階、年代、その都度教えていくのではないのか。
はやければ早いほどいい、私、自分の子供が3歳で、どういう本を与えていけばいいのか。
ディズニーが好きで、プリンセスの絵本を読みたがるのですが。
きれいなお姫様だけの現実では無いので。
エドワードゴールを読んだらビビらせてしまって(笑)

し:こんかい、リテラシーの話しがでてきましたが、民主主義と図書館、オープンガバメント 2010 年に、
ワシントンDC でイベントに出ましたが、これがアメリカかと思いました、
どうやってテクノロジーを使って.... デモクラシーとは何だ!という話しになっていって、
今の日本の置かれている状況を考えると、批判したり、dis ったり、褒めそやしたりしても
何もかわらない。主体的にどうコミットしていくのか。
自分たちの身の回りで困っていることを行政になんとかしてもらうのではなく、
自分たちでケアしていく、大きな政府と、小さな政府、
自分たちでできることは自分たちでやっていく。
消滅自治体、税収、財源が不足する、今まで以上にもっと厳しくなっていく。
必要な構成要素をどう私たちがコミットメントしていくのか。
NY公共図書館は、公共図書館といいつつ、公立図書館ではない、寄付、ファンドで成り立っている。
仮に図書館が必要なのであれば、どうコミットしていくことで発展していくのか?

す:質問は何ですか?

し:自分たちが何を負担することにおいて、図書館を獲得していけるのか。
税金でまかなうことが前提。財政破綻した夕張市は図書館が閉鎖されています。
アメリカにおいて、そのメンタリティを支えているのは?

す:NY公共図書館は、ノンプロフィットですが、アメリカでも珍しい図書館。
アメリカでもほとんどは公立の図書館。みなさんそこに気持ちを入れてしまっていて、
美術館、交響団などは、ノンプロフィット。
教育委員会の下に図書館、昨日まで出納課の人が図書館に来たりするが、
採用の方法、意識をもった人が図書館で働ける方法を。
二三年で他の部署にとか、イヤイヤやっている人ではなくて、
市民の参加でいうと、NYは富裕層がたくさんいるので。
他の地域はお金がすごく入っているわけではないが、ボランティアで支えている人がいる。
図書館だけじゃなく、全てのことについて、自分たちで作り上げていくという気持ちがある。
当事者意識がある。ビジネスモデルを考えていない、効率を上げる?寄付する?手伝う?
一面的に物をとらえてしまっているところに問題がある。
“Ask what you can do for your country.”
国に何かをしてもらうのではなく、自分は何が出来るのか問う。

し:非常に痛感しました。話しの進行がうまくなくて申し訳ないのですが、
自分たちの社会で欲する、どうまかなっていけるのか考える、エコシステムをどう作るのか、
それが私として図書館に求められていること、税金一本やりは続かなくなってきている。
もはや自治体の存続もむずかしくなってきている、であるからこそ、
図書館を重視するなら重視するので、いきながらえ、周辺のエコシステムに
価値を見いだすのか。スタッフが撤収に向かって動いています。
あらためて、日本での話し、ふれておきたい点があれば。

い:ええとですね、日本の自治体の中に多いのですが、市民から何か言われると、
「びくっ」となってしまう。市民からすると、ここをこうすれば良くなるのに。という点がある。
神奈川県図書館問題、いろいろな活動をされて、縮小するのではなく発展させていこうという提案をして、
いい方向に持っていこうとすると、反対反対ではなく、双方向でコミュニケーションをとっていくのが
大事なのでは無いか。家庭内でもそうですよね。そういったことを心が得ていけば、世の中よくなっていくのではないかな〜

す:わたし結構漠然とした質問に答えるのが苦手なので。

し:プラクティカルな話しになりますが、どういうスキルを要請すべきか、ビックファイブ、
現代の読み書きそろばん、日本において、その重要性というのは、アメリカとかわらない?
つまり、ITスキルの育成の話しになると、いろいろな考えが出て来てしまう、
スキルを養成する伝統はあるが、ITの場合、違和感や反発がある、
履歴書は手書きでないといけないとか。デジタルである、デジタルなスキルが強調される、
決定的な理由は?

す:挑発的になってしまうのですが、日本社会に蔓延している考えで、
ルールがあって、なにかあると、ルールのためにできない。とか。
ルールはより良くするために変える、ルールに問題があるときは、どう変えていかなければいけないのか?
人と同じでなければいけないというのが閉塞感が、、皆がそういっていて、
誰もリングに出てこないので、日本の社会はなかなか変わらない。
変えるような人を育てていくのも大事だが、
アメリカで、みんながリテラシーが高いわけではない、社会の中である程度の人が
より良いルール、建設的なルールに変えていく人がいないと変わらない。
アメリカ社会にもひどいところもありますが、まっとうな人たちが動くから、
新陳代謝がでてくる。図書館としてもデジタルをやろうとして文句もあるが、
努力が必要なのは、なぜ図書館が必要としているのか?ついてくる人に対してやって、
アピールしていく必要がある。やらない理由を考えるのではなく。
図書館は必要な場所、どこかあきらめているところがあって、
図書館は叩かれているかもしれませんが。
自称、図書館のチアリーダー。図書館の価値を伝えていきたいですし、
前にでる、勇気を持ってください。一人では難しいことも意識のある何人かで(拍手)

岩波新書、次の本の担当者が来ています。来年は新しい本とともに戻ってきたい。

い:未来につながる本?
す:次の本はジャーナリズムイノベーション。私が興味があるのはパブリックな情報社会。
ジャーナリズムを社会を知る窓。

※出来るだけ正確に記述するよう心がけていますが、間違っている箇所があるかもしれません。ご了承ください。