[&] ZEP NIGHT - Masaya Ando
ZEP NIGHT - Masaya Ando @masaya21
「利他的UX ”がつくる未来 ~これからのUXDとは?~」
こんばんは!
千葉工業大学の安藤昌也ともうします。
微妙な雰囲気ですね....
●今のご職業に興味を抱いたきっかけは?
この前に鳥越さんの話しを聞いているので自然かもしれないのですが、
実は凄く唐突なんです。UXデザインをやっているんですけれども
最初にUXに興味を持ったのは?
2006年ぐらい UXという言葉を使うようになって、ドクターコース、
UXで博士号をとりました。ユーザーの体験ということ、
どこに起点があるのかというのをはなしたら面白いかなと。
子供のころ、モノが好きだったんです。
3歳のころ、家は工場をやっていて、発動機を分解して直していたり、
原体験は点火プラグです。プロダクトがすごく好きでした。
保育園ぐらいになると、凄いことを覚えました。
一番最初につくった一番大きいものが「御神輿」でした。
「できるかな」という番組が、牛乳パックで御神輿を作る番組がありました。
テレビでは大きいのがでてきました。自分ではなかなか作れないので、
父親にお願いして、作ってもらいました。自分でうまくいかず、
母親に、頼んで作ってもらいました。保母さんにお願いして、
お遊戯とか、全部無くして御神輿の飾り付けして、
人を巻き込んでいって、何かを作るのが凄く面白いと思いました。
そういうの何と言うか知っています?
「お祭り好き」です。
UXに関わることと言うと、年賀はがきがあり「戌年」でした。
猪年、ネズミ年、ネズミがぐるぐる回る仕組みを作り、
大晦日に郵便局が来て、「はがきは動いちゃいけないんですよ」
涙を飲んでテープで止めました。
丑年。表に絵が入っても大丈夫。
組紐を牛のしっぽのようにして、しかも輪ゴムをつけました。
はみ出ている!
さあ、50円で届くのか? 俺の勝利!と思いました。
寅年、飛び出したいので、虎の絵、ヒモを切ると、輪ゴムで飛び出る仕組みに。
何が駄目かというと、ゴムのテンションに年賀はがきが絶えられない。
その時にもう 12/31, 厚紙で補強したら、80円になってしまいました。
郵政省5年戦争といいます。
体験をパッケージにすることをずっと考えていました。
それが原体験にあって、
UX論では、他と違う点があれば、体験をデザインするのではなく、
体験を再生産できる、量産できるようにするのが違うところ。
驚きが再生産できるようなこと。
単なるプロダクトではなく、そういうことを狙っていたのです。
その後、NTTデータに入りまして、フィールド調査をして製品を作るということ、
ずっとUXに関わっていますが、こういうことがきっかけです。
●企業のコンサルティングをされているということですが、企業のUXとは?
鳥越:すごいなと思うのは、私の言葉でいうと「体験の変態」話しがいっぱいあって、
「女性に花の種を渡す」という体験。
出会った女性に、花の種を渡す。ホームセンターなどで売っているヤツ。
試験管に種が入ったもの。それを出会った女性に渡しておきます。
そうすると渡した女性から「根が出ました!」と携帯メールで写真が届きます。
その時点で、結構な「変態」じゃないですか(笑)
それで、かなりの脈ありだということがわかり、
そこからまたコミュニケーションをとることができます。
花の種を媒介としてコミュニケーションをとる。
体験について深く考えられる人、皆さんにゲストで話しをして頂けたらなと。
安藤:それは女性の口説き方ということですか?(笑)
●企業に対して、こういう UX なら面白いとか。
今日もお世話になった方々にいらして頂いているのですが、
もともとコンサルタントだからということもあるのですが、
日本企業は過渡期になるなと思います。
今日も、ちょっとトピック的に言うと、
今年の UX 業界で、マーケティング業界、リサーチ業界が UX と
言い始めている。モバイルリサーチとかいろいろありますが、
新しい分野では無い形で、UX をマーケティングの人たちが考えはじめました。
マーケットリサーチャーは「インサイトはこれなんですよ」で終わります。
役割分担が生まれてしまうため、仕事が分断してしまいます。
インサイトが分かった上で、そのごどうすればよいか?
自分がかかわっていかなければいけないんだなと分かったところ。
企業でいくと、純粋にインタフェースをデザインしたり、
デザインするための学術的なバックグラウンドを調べたり。
最近力を入れているのは、ソーシャルデザイン。
今企業は社会のことを考えずにはやっていけないし、
社会の中で企業の役目を考えるのが UXは拡張可能だと考えている。
今関わりのある半分は「行政」です。
津田沼に大学がありますが、半分は埋め立てです。
そこで皆高齢化しているんです。子供達も外に出ていってしまい、
戻ってこない。住んでいる人はそのことを問題だと思っておらず、
自分たちの未来をどう自分たちで作っていくのかを考えている。
ソーシャルデザインも UX の延長で、
未来を作っていけるプラットフォーム作りをやっています。
●今回のビジョン「美しい社会を作る」。「美しい」とは?
大変困ります。
美しいとは、皆さんどういう風に考えるのかわかりませんが、
明確にビジョンを持っていて、人々が自然に助け合う社会。
まあ、お互いともに生きて行く社会が普通に存在すること、
なかなか何言っているの?と思われますが。
「利他的UX」とよんでいます。
反対は利己的です。
UXというと、楽しい経験とか、主観的な経験を考えますが、
皆さんご自身がお気づきだと思いますが、
そんな風に世の中はできていませんが、
誰かの為に何かするのがうまくまわっていく仕組み。
どうやったら誰かのだめに何にかをやってあげる仕組みができるのか
真剣に考えています。
2006年、2007年、ハードディスクレコーダーの調査をしていて、
使っている人に、インタビューというかリサーチをしました。
ある属性の人は、近くに操作を手助けしてくれる人が居ることがわかりました。
その手伝ってもらっている人は、ちゃんと使える人と同じくらいの
満足度がありました。
メーカーはユーザビリティーの向上を目指していますが、
むしろそういう状況がおこっている。
そういう状況を促すことができないか?
韓流ブームの頃、がんがん予約録画したい。
例えば録画予約がメールでハードディスクレコーダーに設定できる。
「おかあさん助けてID」みたいなのがある。
お母さんのハードディスクレコーダーに、娘が設定できる仕組みがあって、
「合い言葉は?」とか。
そういう風にだれかの為にやってあげれないか?
これは、役割をリデザインしています。
このことは結構大事。
デザインはすべからく役割だと思います。
椅子は座る役割。
自分がやらなければいけないことが機械がやってくれることを「便利」
役割を変えてきたのがデザインの歴史、
モノが人と人の役割を変えてくれる。
利他的UXは、モノが役割を調整する役目を担当する。
わかり憎いので......
「女性専用車両」と言うとカチンときますが、
鳥越:「女性を守るための車両」みんなの役割を担える。
役割を担う瞬間は少ない。パーソナル時間は役割が無い。
都会は役割が無い。田舎は役割があるけど。
「女性専用車両」と言うと排他的なので、
「女性を守るための車両」といい役割の表現。
役割を考えるのが必要。
役割を創出している。
モノがユーザーの役割をとっていっているので、役割を失っている。
そういう意味では、役割を作ることを新たに作っていう。
そういうことが必要なのかな?と
突然問題なのは、突然役割はできないんです。
そのためにはいくかデザインしなければいけない。
きっかけ、トリガー、発見する。
どうやってやるのかわからないので、作法とか、方法とか。
他の人を巻き込んでいくことがセットになっていて、
一種のプラットフォームみたいのがあって、
役割を作っていく。という抽象的な話しです。
特にこういうことが重要なのかなと。
デザイナーが持つべき役割もリデザインしたい。
たまたま、そういえば、むかしこういうことやっていたな.....
港区デザイン資源マップというのを作りました。
港区の地図なんです。
デザイン事務所がある場所が地図に書かれています。
港区はすごくて、NHKがあるだけで、大使館77あって、
デザイン団体も結構な数、港区にあります。
港区の全産業の 1割強がデザイン関連です。
はがきになっていて...... 昔のノウハウがいきている!(笑)
止めると送れるんです。
これをもらった人はどう思うか?
自分の近くにもデザイン事務所があるんだ!と
麻布十番商店街には十番祭りがあって、
あれは宇野亜喜良さん、イラストレーターが無料で描いています。
うちの商店街お祭りすると、そういえば隣りの宇野さん、
有名なイラストレーターだ!そうか!
宇野さんがどう思ったかというと、ここに住んでいるのであれば、
街の役割として、絵を書きましょうと、何年も続いている。
デザインオフィス、原宿の前はオンデンという街でした。
オンデンという街で、ZEPPELIN が何ができるのか?
街の人にも気付いてほしいし、街の中に自分がいるということが
わかって欲しい。
箱押しになっていて、昼の六本木と、夜の六本木が表現されています..... どうでもいいですね。
これからどうするのか?一連のものが出来たときに、
役割をひとりひとりがもって、人々の生活ができていく。
本当の意味で、美しい社会を作るために、人々がモチベーティブな生活をしたい。
それは役割を持っているということ。
どうして、災害で気付いたこと。
何かをしたい、人々の役にたちたいということがわかっている。
いきて行く豊かさをもう一度考えるきっかけになる。
若者は空前の田舎暮らしブーム。
役割を持っていきていくことが日々の活力をもついい世界につながっていく。
そういうためのプラットフォーム、仕組みを生み出していきたい。
そいうところをやっていく。本来そういうことを考えているので、
企業もそういうところがあれば、一緒にやっていきたい。
●会場からの質問;プライベートの役割が無い?有償ですか?無償ですか?
そこ難しいところです。あきらかにこれはビジネスを目指しています。
ビジネスは企てなので、お金が伴うものです。お金が回るということです。
お金が周る仕組みが重要で。
だれかにやってあげるのは施しになってしまい、属っぽいものになってしまう。
それを転換できるのもデザインの力。
いろんなソーシャルデザインの仕組みがあります。
「まちの保育園」という会社があります。
http://machihoiku.jp/
保育園なんですが、地域で育てるという。
簡単に言うとカフェです。コーヒーを子供と一緒に飲みにいく。
転換する仕組み、巻き込まれる仕組みをデザインしているんだと思います。
そういう意味では、通常の問題解決ではなく、
もう一度リフレームして、役割という観点から捉え直しを
別の方法に転換することで、参加できる仕組み。
そういうこと、日常生活に山ほどある。
それをうまく利用すること。
振り返ってみると、ふつうはお金を払わないのに、お金を払う事柄があります。
あめ玉が 500円で売っています。おばあちゃんが孫のために買います。
体験の価値。モノを渡すことで生まれる体験の価値。
こういうことはデザイナーが得意。
お金が媒介できるような仕組み作りがデザイナーが考えるべきやりかたの作法。
決してボランティアということではなく、お金儲けがしたいんです!
●会場からの質問:モチベーティブ、社内の組織、マネージャの人が部下に対してやる気にさせる研究をやっていて、
役割を与えるというのが重要。地域コミュニティに対して、個人に対して役割を与えるとか、
比較的ノッてくる人は、動きやすい人、お祭りに参加する人、そうじゃない人とか、そういう人は?
ソーシャルデザインのきっかけを作る、意欲が低い人でもやらないといけない話し。
2月大雪が降りました。みんな雪かきをしましたね。
2週続きました。雪かきで遅れた人がいました。
直接の回答はありませんが、
どういうふうに理解するのか?
そういうミクロな体験を促すデザインを紡いでいく作業が重要で、
割とスマホを使うのは乱暴なやり方で、
雪の経験はデザインのヒントになった。
今日、実は思考実験をやりたかったんです。
東京オリンピックが来ます。
東京オリンピックって、凄く楽しいのかな?
このあいだ飲んで話していたら「誰が歌うんだろう?」という話題になり、
長野オリンピックの時は森山良子でした。
その話しをしていた時に、東京オリンピックの開会式をデザインしようと考えました。
どうやったら、ソーシャルデザイン的にできるか?
なんでもいいです。
さっきの役割デザイン。面白くしよう!
僕がいつも考えるやりかたは「開会式はやらない!」と考える。
やらないけれども、これはやる、それは僕のやりかた。
はたして聖火は?
●シニアランナーに走ってもらう
団体で走って、人工比率をわかってもらう
●子供運動会をひらいて、オリンピックにつなげる
●料理を出す。入場行進が長いので。
全部の回転寿しでそれやりましょう!
●聖火をカメカメ波で。....... ハリウッドダメ版もありますから...
●テレビ見ている人も参加できるように
●単なる聖火リレーではなく、聖火のところに皆で遊びに行かないとリレーがつなげない
●渡辺謙が馬にのって、AKBやアイドルが盛り上がる感じ、ASKAが歌うという発想。
それは何のメッセージが伝わるんだ.....
●聖火の火を皆が分けてもらえる
●街を上げて、火で文字を作る 東京で一文字作る
●パラリンピックも一緒になって
ひとりひとりができる仕掛けを作ればできるかもしれない。
僕が考えていたのは、とりあえず辞めてから考える。
開会式はどうせテレビ見ているんだから、
10万人なんて入れないんだから、聖火も富士山の一番上につけて、
皆が観れれば.... とか。
東京オリンピックは 8km 圏内で実施、1km あれば、駅がある。
何かやったら、解散すると、
明大前駅は、餅つきするか!とか、開会式は街がいろんな人が立候補して
好きなことろに行けばいい。浅草なら神輿担ぐとか、
どうせテレビなんだから、中継できるわけなので、浅草は
どこか放送局が担当するとか。楽しそうな感じがする。
大事なのはそういうのをやるプラットフォームがある。
皆ができるプラットフォームがあって、申し込みができれば、
やろうという人が出て来て、それがうまく人が巻き込んでいって、
街をあげてそういうことが出来上がっていくかもしれない。
東京オリンピックは街のプラットフォーム、インフラを残しました。
今度のオリンピックは何をの残すのか問われている。
次世代に何を残すのか、問われている。
モチベーティブな社会を残したい。
高齢化の問題も同じなのですが、
企業の社会的、プロダクトが果たせる余地は沢山あると考えています。
こういうことをもっと皆で利他的な、
●未来のUXをどう広げていくのかな?
僕はこういうバカ話をして、皆がやってくれればいい。
お祭りです。祭りに参加しないと意味がない。
どうしても UX デザインというと、儲かりますという話しになる。
マーケティングリサーチの人も UX と言うようになったということは、
UX が事の本質だということ。
顧客満足度の人は UX を良くわかっている、
商品開発の人は、よくわからない。購買のところしかみていない。
人の経験を見ていない。もう一度人の経験や
どういう風に生活しているのかを真摯に向き合って、
消費者でもあり、生産者でもあり、地域に住んでいる何かの役割でもあり、
いろんな側面を多面的にとらえ、経済オリエンテッドではなく、
皆さん自身に考えて欲しい。
「おとうさん。おとうさん、ぼくのおとうさん。会社にいくと会社員 ♪」
そういうことを、何の役割を持っているのかと考えると、
いろんなアイデアが浮かぶのかなと。
結局はお祭りだ!(笑)
質問:きっかけを作ります。やり方、作法を作ります。
それに入った人が成功体験をしないと、どう成功体験をキープしていくのか。
最近卒業研究をサポートしていて、
朝活をやっています。「朝活」という言葉はありませんでした。
そういうのがうまく流通する仕組み。
SNSのおかげで容易に流通したり。そういうのをもっと簡単に広げる。
ビアバッシュ。成功するためのノウハウ。それを真似すれば上手く行く。
昔は「事業」ということだった。
そういうノウハウがいっぱいあることを組み込んだプラットフォームを。
小さい話しを積み上げていくと上手く行くと思っています。
質問:役割のデザインができている国、日本だと田舎で役割分担できているという話しでしたが....
分からないです。
質問:きっかけというのは、アクシデントがはっきりして、巻き込まれたり、日常の日のきっかけは?
きっかけはおおむねネガティブです。
それがモチベーティブだと思われていましたが、
パンダの着ぐるみの人が、WWF のに募金してね!というはがき。
それは「面白い!」という価値の転換。
そういう小さいレベルで喚起する。こすいやり方なのですが、
注意喚起のやり方がいろいろあります。
ゴミ捨ての時に音がでる。フォルクスワーゲンがお金を出していたり、
企業がサポートするのもありですね。
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