2/08/2015

[&] FITCTokyo 2015 - Daito Manabe and Motoi Ishibashi



#FITCTokyo 2015 アートとプロトタイピング
真鍋 大度 Daito Manabe @daitomanabe
石橋 素 Motoi Ishibashi @motoi_ishibashi
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ライゾマティクスから真鍋と石橋がきました。
どういうことを考えながら作っているのかを紹介し、
いったん昔にもどって、それから最近の作品を紹介します。

ライゾマティクスは30人くらいの会社です。
アートやエンタメのプロジェクトをすることが多いです。

Golan Levin の言葉。美しいもの、面白いもの、かならずお役立ちツールがある中で、
汎用性の高いツールには興味がなくて、面白いものを作りたい。
僕らもそういう思いが強いです。

think / make / share を全部やりたいと考えていて、
検索の仕組みを小学生に教えたり、
MIT のギーク達に筋電センサーを使ったワークショップをやったり、
同じ題材で子供向けにやったり、
作品でつちかったノウハウを公開しています。

作品で使ったコードとかをオープンソースでシェアしたり、
ロゴ自体も github で規約内で自由に使うことができます。

展覧会ロゴは、面白い作り方をしているので、
ダウンロードしてファイルwを見てみてください。

mass(general) ---- small(special)

アーティストに一点ものを作る、
ヒアリングしてスペシャルなものを作る。
それを使い回した方がビジネス的にはいいと言われているのだが、
結局そうではなくて、一点もので作っています。

真鍋:なんでですかね?
石橋:なんでですかね?



例えば、パフュームのミュージックビデオ、
光る衣装を一点もので作って。
全くPVに映らないところも丁寧に作って。

問題提起型と、
問題がもうクライアントやエージェンシーから渡されていて、
(靴の魅力を伝えたいとか)
そう両極端あって、真ん中にあるのがエンターテインメントは両方の要素がある。

プロジェクトがどう作られたか?
プロジェクトの90%、ほとんどプロトタイプと、実験。
プロジェクトとして使えると決まった時に、カスタマイズするだけ。
コンテンツの部分は作る。
仕組みをつくる、システムを作るところにかなりの時間をかけている。

early works
石橋:こういうことを初めて 15年くらい。
僕らの感覚としてはやっていることは変わっていなくて、
扱われ方とか規模が変わってきているだけ、
そのあたりをなんとなく、さらっと。

2004年、広島SOGOのエントランス、動くと7秒前に昔の映像がでてくる。
当時、展示の仕事は多くて、ライブの仕事は無くて、
どこかの施設に置くような仕事がおおかった。

2005 Restir Ginza instalation
http://www.dgn.jp/works/restir_ginza.php
システム的にはややこしいことをしていて、無線カメラを持った人が
会場の様子を撮影して、常に映像を送って、
手をかざすとパーティー会場の絵がモザイク的にシステムに再現される。

WORLD GUIDE
これもそういう
都市を選ぶと、その都市で撮影された映画を流すという。

2005 Cartier Tank
時計のパーティーで針を動かすと映像が.

2005 ドラゴンボール
両手を上げると元気玉がたまるというもの。
スーパーサイヤ人になる、足踏みマットをふむと変身していく。

2006 Sonic Floor
作品として作ったもの。床の振動で音と光。
狙いとしては、こういうものが駅とか空港に入ってロギングするとか。
そのプロトタイプとして作ったもの。

2006 Sony Building
階段にセンサーを入れて、色と音が出る。
データを9年間撮り続けています。

ジェスチャーで雪だるま。

d-lab 駿河銀行のラウンジ
Google アースで夢を集めるようなもの。

最近 2012 年 NHKスケート
スケーターが赤外線発光する花を持っていて、
スケートリンクにリアルタイムに映像を出している。

CANNES LIONS Perfume 3人の位置を解析してプロジェクションする。
位置やシルエットを認識する。
基本的な解析システムはずっと同じようなもの。



Nike RISE 'House of Mamba' LED court
バスケットボールコート全面が LEDスクリーンになっていて、
リアルタイムに解析して、
二の腕のところにセンサーがついていて。



2014 鴨川シーワールドでのお絵描き。
3Dプリンタでお土産として持って帰られる。
チャレンジングなことよりも、サービスを考えてやったもの。
いろいろやりつつも、アートの文脈でチャレンジングなこともやる。

元祖
真鍋:ハイテクや最先端と思われますが実際は昔からやってきたことです。



Myron Krueger / Videoplace
40年とか前のインタラクションなのですが、
映像と人の関係、
あんまり進化は無くて、
コンテンツは変わっていますが、
基本的な考えは変わっていなくて、
テクノロジーとしては、確立されていて、
こういうものを冠にしてというのは、違和感があって、

プレステ2の EyeToy 今はキネクトでやることが多いですが。
やっている内容とかは変わらない。
反省するところもあるかな。
このアイデアの中身を変えることしか無くって、
なので、映像のインタラクティブなこと、
NIKE のもそうなのですが、その一歩先になんとかしていきたいという思いがあり。

かなりしょうもない実験を沢山やって、
そこからブレイクスルーがあるので、それを上手く説明できればいいのかな。



Linz Ars Electronica Center 2009 年。
大きなプロジェクション、OpenFramework の人から声をかけられた。
アルスエレクトロニカのこけら落としのイベント。



yesyeno night lights 2009
このプロジェクトよくできていて、良いプロジェクトで。
プロジェクションのオファーしかしばらくこなくて、
同じことをやるのではなく、新しいことがやりたい。

fade out 2010
最初は蓄光シートを買ってきて、レーザー照射のリモコンを動かし、
その後なぜかシートを動かし、ヒモでふらふらしたレーザーで、
とくにミラクルもなく、実験を終えて。
オリーブオイルを置くと、ピンクに色が変わって、
こういう実験をいろいろやっている。

やっていて、ある時にだんだん暗くなっていることに気付いて、
時間差で投影したら、写真みたくなりませんかね?
プロトタイプをすぐ作って、そしたら見事に写真みたいなものができて、
それが無かったら、お蔵入りの作品になっていたと思うのですが。

カメラの前で写真を撮って
石橋:汎用性があるものではなく、他の作品のためには生かせない。
コンテンツもセットで意味があるもの。

真鍋:フォトプロミックという紫外線で色が着く素材、
青学の先生を訪ねたら気前よく提供してくれて、
紫外線でポートレートができます。展示もしました。

points 2011
石橋:3Dスキャンが割と簡単にできるようになって
映像で使うだけなら面白くない、
スキャンして、粘土で回転させて、同じものが作れたらすごい!となって。
真鍋:映像ではないアウトプットを色々試していた。
ここから、無理だ!ということにこの日に気付いて。
平面でBB弾を打つ作品に変更。
Depth of Field というタイトルだった。

普通にシルエットを打つだけならつまらないので、
距離を最短にするアルゴリズムを使って、
ポートレートを作成。

Kinetic Sculpture BMW Museum / ART+COM from Marc Fournel on Vimeo.


particles 2011
ART-COM のBMWのインスタレーション。
これ、素晴らしすぎて出さない方がいいのですが.....
これ凄いいろんなところで広まって、
これを作ってほしいというオファーがあって、
僕らとしては自分たちの提案ができないか?
ボールを投げて形を作ったらいいのではないか?
スキャン技術でできないか

ボールだけでなく発射台のテスト
本気で作ると 1個200万円(ここで見積書を公開)
光るロボットが動いて文字を作るとか企画したのですが、通らなくて。
しばらくしてボールを大量につくる機会があって、
ボールを使って形を作るとかやって。

だいたい50個?
出来上がったビデオは??
マスゲーム的な。



次の年もしぶとく。
レールの上を転がるボールを制御したら形が出てくるのではないかと。
ホースを買ってきてやっていました。
蛍光塗料が塗られたボールを使っています。

ボールが八の字のレール、ボールの位置を解析しつつ、点滅を制御しています。
ボールの位置の制御がキモです。

石橋:転がっているボールで狙った像を描こうとしたら、
ボールがどの位置にあるのか解っていなければいけないのですが、
レールの両サイドに16箇所の赤外線発光器、
何番の近くを通過したのかを把握して、自分のラップタイムを計算して、
チェックポイントまでどれだけ時間がかるか、
ボールごとに個体差があって、
チェックポイントからポイントまで 10分割して、一個一個が独立してやっていて、
空間として成り立つようになる。

真鍋:これは作品として作っていて、持ち出しも持ち出し

すごく運のいいことに レノボのCMで使ってもらえ、
誰も予想していなかったのですが。

line 2012
ポートレートシリーズに戻って、
なにかそういう 3Dのオブジェクトを作りたかった。
スキャンができるようになったので、そういうことを考えるようになった。
映像を作るのではなく物を作りたかった。

ポーズがよく無かったですよねー(笑
スキャンしたものをポイントクラウドライブラリで、
ひと筆書きするアルゴリズムを作って、
鉄の棒を折って作る。

工業用のベンディングマシン、バネをつくる、パイプ椅子を作るようなもの。
時間的にそれが使えなくて、
ロボットアームで柔らかい素材でやってみましたが、
結局は人手でやりました。
また何かの機会にトライしたい。
まだ未完成です。

rage 2011
レーザーをハイスピードカメラでとらえたらどうなるか?
肉眼だと何が起きているかわかりませんが、
ハイスピードカメラだと波形が見えます。
一時面白いと覆ってやっていました。
ドームの検証をするのに、風船を割る演出の時とかで、
ハイスピードカメラで検査していたのですが、
ついでにいろいろやってみました。

rate ver.1 2011
ハイスピードカメラとマイク
1秒間とって、1000倍。1000fps で撮って。
なんでこんな楽しかったんですかね?(笑
肉眼では認識できない世界が、ハイスピードカメラで解ったから。
ギャラリーで皆かえった後にしぶとくやっていました。

リアルタイムですぐフィードバックできるカメラが無くて、
リアルタイムで 1000fps で取り込めるのがあったので、
普通のハイスピードカメラは使いにくかった。

rate ver.3 2014
今度は LED を超高速で点滅させて、iPhone で見ると。
iPhoneで撮影すると、上から下までスキャンして撮影しているので、
ローリングシャッターで降りていく間に色が変わっていくので。
展示では真白に光っているだけなので。
3m秒ごとに RGB の 6色が点滅しています。
もしかしたら、目を早くしたら見えるかもしれません(笑

http://www.rzm-dev.com/pattern/

Pa++ern 2009 の話し。
全然売れなかった話しです。
6年前のプロジェクト。なんでやろうかもう忘れたのですが。
夏なので Tシャツ作ろう!
折角なのでミシンをハッキングしようというところから。
この機械を使ってみたかった。

石橋:ハックして制御しようとしましたが、
クローズドな仕組みで、仕様がオープンになっていないので、
最終的には DSTという刺繍のファイルをミシンに読みこませて刺繍を作りました。

ミシンのデータを作るのに画像ではなく、プログラミング言語を作れないかなと思って。
難解言語た面白いと覆って。

Brainf*ck というプログラミング言語が、
++++++++++++++++++とかわけのわからないことを書かないといけなくて、
それが刺繍に見えて。

プログラマの間ではちょっとした知られていますが、
刺繍のために簡単なことができて、計算ができる必要は無くて、
グラフィックが描ければいい。
調度140文字くらいなので、Twitter でやることに。
@_pt につぶやく。
そうしないとTシャツが買えない(笑
パースエラーとかコンパイルエラーとかはわからない(笑

BEAMS さんのギャラリーで展示即売会をその場で刺繍をしてお買い上げしていただく
インスタレーションをやりました。
スペースが半分あいてしまったので、ハンガーシステムも作りました。
その場でプログラム書かなくても買ってもらえるTシャツもありました。

すごい時間がかかるパターンだと、3時間ぐらいかかるので、儲からない。
ステッチ数で金額を決めると、高いやつだと 175万とか!(笑
ものすごい金額に.....
面白いのもあって。
Web の参加型プロジェクトをやって、
その経験がパフュームにも影響があったかな....
昔なので考え方も違うこともありますが.....

真鍋:時間ですね....石橋さん締めて...
石橋:じゃあ.....