11/10/2017

[&] TYPE& - Public Signature



TYPE&
公共サインとタイポグラフィーの変遷
http://www.i-design.jp/

●空港のタイポグラフィー
成田空港の歴史
国内の事例
海外の事例

株式会社 アイデザイン
成田、羽田国際線、関空他
JR東海、JR西日本、京浜急行他
3色サイン、出口は黄色で統一されている。
いつもサインのとりあいが起こる。一体型で、背景色を変えるだけで整理する。
JR西日本の例

ISO/TC145/SC1 案内用図記号医院
図記号(ピクト)の国際標準化
トイレとか、一般的な案内用記号を担当している部会。
JIS 案内用図記号原案作成
温泉記号とか。

●空港のタイポグラフィー
成田空港の歴史

1970年9月 新東京国際空港サイン設計開始
(1)フォントの模索
1973年3月 新東京国際空港第1期サイン工事完了
(2) 空港タイプの登場
1978年5月 供給開始(開港)
1992年12月 第二ターミナル竣工
(3) 写植ゴナ体の採用
1998年6月 第一ターミナルビル増改築に伴う見直し
(4) デジタル書体 ロダンの採用
2006年6月 第一ターミナルビルグランドオープン
(5) 4ヶ国語対応本格化
2009年3月 第二ターミナルビルリニューアル
(6) 黒地サインの採用
2014年8月 成田国際空港サインガイドライン
(7)ロダン →新ゴ、Helvetica → Frutiger へ

1968:伊丹空港 Standard Medium → OSAKA TYPOS 制作
1970:羽田空港 Gill Sans → 東京 GILL SANS 制作
1970:成田開港に向けて採用フォントを比較
Helvetica
Universe Medium 55 パリ空港
Standard Medium 大阪空港、ヒースロー空港、チューリッヒ空港
Akzidenz Grotesque スキポール空港、メンフィス空港
Gill Sans 
Frutiger ドゴール空港
パタパタ回転するフラップ式のためにフォントを調整している。
はみ出る部分を収める加工をして、手書きで作っていった。
世界の空港で使われているフォントを調査しながら進めていった。

Akzidenz の書体カタログを入手して調査。
Haas' Grotesk のカタログを入手して検討。

1973 空港タイプの登場:桑山よさぶろう氏がデザイン
最初は 500文字つくれば良いかと思っていたが、分担して描いたりした。
長体のフォントをわざわざ作ったり、
カラス口で墨入れ、ペーパーセメントで字詰め
シルク印刷の版下にしていた。

スペーシングは一文字一文字描いていくと、メモリもスケールも無いが
自分の目で描くので自動的に字詰めができていったと思っている。
今のコンピュータよりも、三文字の真ん中に一文字をおいて、
真ん中にみれれば良い。三文字づつ、スペーシングしていった。

現状のユニバーサル書体とまったく同じ
40年前にユニバーサルデザインフォントはあったとも言える。

サインに使う書体は、どちらかというと平体をかけます。平2くらい。
その理由はサインは必ずしも正面から見えない。斜めから見ることが多い。
下からも見るので、それはウソ?
漢字とひらがなのリズムがあるのだが、長体だとガタガタするので、
サインでは平体を使うようにしている。

第二羽田ビルが竣工します。
写植を使うことになり、ゴナ体とヘルベチカでサインの版下にしていた。
和文と英文の比率が
10:6.7 の比率。
矢印 168mm
ピクト 300mm
和文 120mm
英文 80mm

「さくらねずみ」という色で、文字そのものは少し細めで使った。その後見直された。
98年にデジタル書体を使うことに。
和英同じように見えるように。
10:8 くらいの比率に 和文 85mm 英文 68mm
英文のほうが文字が多くて長く、どうしても長体になってしまう。
いくらでも自由に変形できるので 60%, 50% の長体になってします。
天地のサイズを規定しまったので、苦しいデザインが出て来てしまった。

四カ国語、中国語とハングルを入れるようになった。
コントラストも弱くなり見づらくなってきた。

日本語の中の数字が難しい。
全角の数字は潰れて見えたり。
文章をきりばりして、ヘルベチカを切り貼りして使っていた。
高さのデコボコ感を無くするように調整。

第二ターミナルがリニューアル
サインの背景が黒くなった。

2014いろいろなサインが混在してきたので、成田空港サインガイドラインを作った。
大きく書体を変更することになった。日本語と英語の比率も 10:7 に近づけた。
日本語の方が文字数が少ないので、残った領域に中国語とハングルを記載し、
実際にそれぞれの国の人に聞くと、実は自国語を読んでいないことが分かった。英語で充分。
特にクレームもでていません。

一部、英語のほうが大きい表示もあり。

ロダンの時、和文はトラッキング +20, カーニング0、平体1番
モリサワ新ゴ トラッキング+50, カーニング自動、平体1番
ヘルベチカ、文字と文字の間をあけて使っており、
フルティガーはワイドな書体で、トラッキング0

外国はどう?
英語の文字がパラパラ空いているように思える。なんで?と海外デザイナーにいわれた。
単語は塊で読むので、ひとつひとつの文字は読んでいないと言われた。
英語が分かる外国人ばかりではない。ひとつひとつの認識が良い方

Amtrack Sign Manual
障碍者向け ADA キャラクタースペーシングガイド
トラッキング0よりも字詰めしてはいけない。0よりも広げるのが推奨。
英文字については、あけるかんじでデザインしてきた。ADA法がある。
海外ではあまりトラッキングは調整していない。

今後、より大きく、より明確なタイプフェイスで進化していく。

新千歳空港、ロシア、中国からのフライトがあり。
合計6言語の表示が必要。
シンガポールのチャンギ空港に真似て、多言語部分をはしに寄せる。
理想的なバランスにすることができた。
多言語は小さい文字だが、レモンイエローでそこに文字があることをアピール。

羽田空港。サインの筐体を高くとることができたので3段組み。
和英が目立つような配慮で。
文字よりもピクトが目立てば用は足りるとも考えている。

関西国際空港、
英文の長いものがおおかったので、Rotis sans serif を採用
100:65 の和英比率。
いろんなところでいろんなセオリーがある。
多言語対応をどこまでやるのか難しいので、言葉よりもピクトでの配慮を。

熊本空港:新ゴUD、フルティガー 120:80 の和英比率で
ピクトの枠をとったデザインなので煩雑感があったかもしれない。

ロンドン/ヒースロー空港
もともと鉄道の Rail Alphabet
サンセリフよりもセリフ体のほうが速く読み易いと思われ Sign Bemboo が使われた
認識時間を実験
BAA Sign でも読む速度には問題がなかったが、
モダンに見える化、近代的に見える方がよい、古臭くないフォントが良い。
数字の「1」の横棒はもともとフルティガーには無いものなので、改良して使うことに。

ネイティブの人だけでなく国際的な人達が利用する際に、サンセリフのほうが良い。
いろんな経緯があって、フルティガーを使うことになった。

オランダ/スキポール空港
1967
黄色が空港、緑が施設系。ネガポジで区別する。
太さはセミボールド
地色にたいして、抜き文字も乗せ文字も同じウェイトで。
1990、空港関連は黄色地の黒文字、施設系は緑地に白文字
2003 英語一本化、黄色が空港、青がショッピング、灰色が施設系
非常口のサインが緑なので間違わないように。

オランダ人は、英語力が高い。子供も英語ができる。
英語のみで文字を大きく。空港で使われる言葉は50語ぐらい、限られている。
保安に関する部分は、複雑なものは、オランダ語も並記

スカンジナビア航空のロゴ
日本語と中国語の表記があった!悪い気はしない。歓迎してもらっている感じをうける。
しっかり書かれているわけでも無い。
アルファベット圏だと、1つのフォントで足りる。

ローマ/フミチノ空港
斜体があって、違和感があった。

バンコク
線をひいて、言語の区分けをしている。

ハノイ/ノイバイ空港
ベトナム語は全部大文字。文字高は一緒だが、同じ色でも識別が異なる。
文章が読み易いのは小文字だが、ハノイでは、大文字だけのほうが速く読める

台北
日本語も書かれている。母国語も文字がおおくて、折り返している。
角がまるくて愛嬌のあるフォント

シンガポール空港
すみに多言語をよせて表記している。みやすい分かり易いサイン。
黄色が旅客系、施設系は青色。