[&] UX Writing : An Introduction
ライティングはとても大切!UX Writingの話を All Turtles のイベントで聞いてきました!
UX Writing : An Introduction
Jessica Coller
http://jessicacollier.design/writing
--------------------------------
フィル:ジェシカを紹介するのが今日の私の仕事です。
彼女が入ってくるまでは UX Writing とは何かわかっていなかったが、
彼女がはいってから見るからにプロダクトがよくなりました。
デザインとか機能とかはきにするけど、言葉がこれほど大事だと思いませんでした。
世の中のサービスは言葉で構成されているのに、言葉が一番後回しにされているのが
とても残念だと思いました。
AI時代には言葉が大事で、会話しているように言葉がやりとりされることが
どれほど大事なのかわかりました。
彼女のUXデザイナーとしての能力にもマネジメントにも感銘を受けました。
オールハンズミーティング、全員ミーティングがあるのですが、
当時300人ぐらいの社員数でした。
ある有名人の名言で、忘れてしまったけども、チャーチルの名言だと誰かが発表しました。
観客側からは、違う!というエマーソンだ!というジェシカから指摘がありました。
非常に素晴らしいと感謝したのです。
当時、次の会社を作るとしたら、ジェシカみたいな人を誘いたいと考えていました。
1年半、All Turtelsを始めようとした時に、コファウンダーとして迎えたい
ヘッドプロダクトオフィサーになって欲しいと考えました。
得意なところは UX wrigingでこれから一番大切なことになっていきます。
ジェシカ自身が質の高いプロダクトチームをたちがげられると考えたのです。
立ち上げ当初から、参加してもらい、素晴らしいプロダクトを、いくつも作ってきています。
彼女は、ダイバシティのあるチーム、多様性のあるチームを作って維持することにも
成功しています。
多様性はもっとも重要視している要素で、さまざまな場所でさまざまな人が活動して
プロダクトを生み出しています。
なので、彼女の話はとても楽しんでもらえると思います。
ぜひ楽しみにしてください。
ジェシカは今回初めて日本にきました。
ーーーー
こんなにたくさんのひとに興味をもってもらってうれしいです。
日本のチームに感謝しています。このイベントを開催してくれて感謝しています。
初めての日本で、日本のデザイナーのみなさんにであるのも嬉しいです。
ぶっつけ本番の同時通訳にも感謝しています。
この会は、 UX Writing の原則を学ぶために作りました。
UX writing の全てを話すのは難しいですが、今回のことをきかけに
多くのひととUX Writingを取り上げてもらうことを期待しています。
UX Writingとはなんなの?それを知らない人が私に聞いてくることを
お知らせします。
ワード(英単語)はいたるところに存在します。
デジタル製品も当たり前も、意識しないかもしれませんが、
ワードだらけです。
Dropboxのインタフェースには27,000以上のワードが使われています。
ワードの役割は様々
プロダクトで表示される言葉は、ユーザーに機能を理解させ、
求めるものを与え、目的を達成させる助けをします。
ユーザー体験をよくするのは、このことがとても影響しています。
ワードによって、プロダクトがよくも悪くもなります。
多くのみなさんが体験していますが、役員がこういう用語をいれよう、
エンジニアが入れよう、支離滅裂な文言が混沌とするという体験を
したことがあるかもしれません。体験としては断片化してしまい、
いろいろな人が話しかけてくるという混乱する体験になってしまいます。
UX Writingにおいては、簡単さ平易さ、優しく誰にでもわかるものを作るには
ワードは非常に大事な役目を持ちます。
なんでもかんでも機能を追加するよりも、シンプルな製品を作るのが難しいのと同じように
簡潔に文章表現を書くことのほうが冗長に書くことより難しい、
言葉の価値が過小評価されているのです。
少しでも意識すると気づくのですが、大量の言葉が体験の中にあることを気づきます。
逆にワードに意識しないというのは洗練されているものが使われている時には
気づかないのです。
UX Writingとは、人々がソフトウェアに接する時に閲覧する
ワードの構成を設計することです。
目的はプロダクトとユーザー間のコミュニケーションをデザインすることです。
ライティングとくにUX Writingにおいては9割が意味合い、
そして1割が言葉となります。
私は英語を母国語としており、日本語のみなさんに伝えていますが、
ローカリゼーションはUX Writingにおいて大切なことの一つになっています。
このコメントをしているのはフランスのブラブラカの人なのですが、
言葉そのものよりも意味合いが大事であるということです。
言葉そのものよりも、その哲学や、その意図の方が重要なのです。
ユーザー中心設計はもちろんのこと、プロダクト戦略の組み合わせのことです。
それに言語学を組み合わせたものです。
インタフェースの中に言葉を入れるということは、仕事の一部でしかありません。
UX Writingは情報の構造も意識していて、使いやすくすることも意識しています、
どのタイミングでユーザーにどの情報を与えるのかということも意識しています。
すべての統一された単語、すべての環境で使えるように設計していきます。
他の人が使えるように用語集やルールも用意しておきます。
つまりはインターフェースコンテンツを企画、設計するのが仕事です。
UX Writingというなぞの人物たちはなにものなのか?
他の呼び方をされてもいます。コンテンツデザイン、
プロトダクトライティング、プロダクトコンテンツ戦略、とも呼ばれています。
私がしっているもっとも古い人は、プロダクトコンテンツという肩書きで、paypal で
私はコンテンツストラテジストという肩書きで働いていました。
UX Writingはここ5、6年です。
2014年にevernoteに入社したときに初めてUXライターという肩書きがつきました。
文学のバックグラウンドから入っていて、
私が英文学の博士を持っていて、大学でライティングの講義をしていたのです。
それが私の背景です。
もしUX Writingになりたいのであれば、追い求める方向性があります。
言語学の経験、バックグラウンドが重要です。
プロダクトデザインのプロセス、UXのルール原則を理解していること、
これが最重要なのですが、問題解決に対する
共同作業、取り組む姿勢が大変大切です。
これは仕事とは言えない領域なのかもしれませんが、
なのでUX Writingは部屋にこもって文章を書く仕事ではありません。
毎日プロダクトの人とデザイナーとやりとりするのが仕事です。
UX Writingのためのコツをお伝えします。
チップス1:
だれでもできることでよくやっている間違い。
lorem ipsum を捨てる。
その代わりにそれなりの下書きのコンテンツを使うこと。
手間がかかると思われますが、この方がゴールが近くなります。
実際の言葉がないと、実際のテストもできないのです。
lorem ipsum はフェイクテキスト、仮に埋めるためのダミーのテキストです。
意味不明の言葉を見出しに入れたりすることです。
意味のない単語を入れることをやめる。
チップス2:
設計を修正するごとにコンテンツも修正する。
ライティングの大半は下書き、修正、削る作業である。
チップス3:
既存の言葉を使う
すでに人々が理解している言葉がある時に、わざわざ新しい言葉を作らない
ユーザーが苦しむばかりでなく、混乱させたりしてしまう。
チップス4:
固有名刺の使いすぎを避ける
Noteではなく note まったく名前をつけない方がいい時すらある
一般名詞をすごいもの、メニュー欄におくと混乱してしまう。
チップス5:
わかりやすく、正確に、行動できるように。
すべてに影響します。
いつもチーム内で重箱のすみをつつくような指摘をして嫌がられています。
イームズチェアのイームズような考え方に近いものがあります。
彼が言った名言のなかでディテールはディテールではない、
ディテールがデザインを作る。
チップス6:
ユーザーに耳を傾ける。
言葉やユーザーが普段どう考えるか、どういう言葉を使っているか、
ユーザーテストをしたり、サポートチームと対話をしたり、
そういうことが需要です。
カスタマーサポートはユーザーがクレームを入れるときにどういう言葉を
使っているかわかるからです。
チップス7:
ユーザーは文字を読みません。
ある意味正しいですが、単純化しすぎています。
インターネットを使っているユーザーはタスク型、目的達成型で何かに取り組んでいるのです。
ユーザーが達成したい目的を達成させてあげるために、
プログレッシブディスクロージャー、都度開示、
ユーザーが知る必要がないものは全て見せないで、その都度見せていくのです。
チップス8:
「フォームがファンクションよりあとになる」という名言があります。
形を機能に従わせる。
単語の意味はそのままの意味ではない。
単語の価値をのものよりもビジュアルの方がよければ、そちらを重要視し、
単語の方が意味が伝わるのであれば、そちら。
関連性と優先度は都度考える必要がある。
どちらが勝つ、どちらがえらいとかではなく。
チップス9:
用語リストを管理します。
サインイン?ログイン?毎度毎度答える必要がなくなります。
UXライティングの目指すのは、プロフェッショナルではない人が
プロダクトの文言が書けるようになることです。
皆でこのように作ろう!という用語リストを作って統一します。
UX Writingが誰がして、どうすれば良いのかをひととおり話しました。
いい例と悪い例をいくつか見ていきましょう。
いくつかサンプルを見せていきます。
どのようにすればこの例を改善できれば良いか?
これはエラーメッセージです。
このエラーメッセージの悪いところはどこでしょう?
まずとても長いこと。
エラーメッセージというのは短く、それを修正してもらうのが本来の目的。
なぜユーザーにして欲しくないことを選択肢にいれるのか?
エラーメッセージなのに質問でなぜ「Ok」なのか。
これは大昔のevernoteのメッセージです。
何か間違えた時は10、20間違えている時がおおくて、全てが崩れていきます。
このルールはルールにエラーがあるために保存できません。
ルールを編集してもう一度ルールを保存してください。
ユーザーが何を間違えたのか伝えられていると思いますか?
ユーザーが達成したいことを全く助けられていません。
これをトートロジーと呼びます。
ロジックで循環して、自分自身にもどってきてしまう表現で、
エラーがあるのでエラーになっていますという非常に悪い表現です。
オプトンしないのであれば、メールをお送りしません。
オプトンしてズームと繋がりましょう。オプトインします・オプトインしますが月一で
どちらもイエスから始まっており、メールがいらないという選択肢がありません。
ユーザーを結果的に騙すような見せ方をしています。
私が使っている銀行です。見るたびに爆発しそうになります。
UIの要素の一つで、 ADD A TILEと書いてあります。
なでそんなよく聞かない言葉を覚えないといけないのか?
顧客はみなデザイナーではないので、タイルという言葉を知らない人が大多数ではないか?
ユーザーのことを考えていない例です。
自分の世界に閉じこもってライティングしている例です。
これは GOogle Docsの例です。タブが大量に開いています。
そのあと離れて放置して戻ってくると、共同編集していたとすると、
このメッセージが表示されます。
「あなたこのファイル全然みてなかったでしょう。他の人の方がたくさん更新しました。
だから更新してください」いいまわし、表現の柔らかさが重要になってきています。
ユーザーに罪悪感を与えないのが重要になってきています。
ヘッドスペース、瞑想アプリを使っている人がいますか?
非常にじょうずにUX Writingしている例です。
この画面においては、通知の許可を得ようとしている例で
「あなたの邪魔をする許可をください」という例です。
この画面では、なぜその通知、邪魔をするのかを明確に伝えるメッセージが入っています。
毎日3時に瞑想しようと覚えられる人が少ないであろうということ、
通知をオンにして邪魔する権利を与えることで、毎日思い出せますよ!
プロダクトを開発している時に弁護士とやりとりしていると、言葉はとても
混乱しやすくなります。pinterestはこれをじょうずに扱っています。
言わなければいけないのは、これだけです。法律上言わなければいけない要素は
ここに全て入っています。最後に全部を説明する文章を入れている。
利用規約の内容のサマリを全ての項目に対して書いて、わかりやすく説明している。
残念ながらこれで終わりです。
他の人のアプリをバカにするのはちょっと楽しいことです。
興味のある人はこういうリソースがあります。
私自身が役立つとおもった本やスタイルガイドです。
一つは私の記事です。
質問:
プラグインを翻訳すると、饒舌になったり、わけがわからないのですが、
日本語に訳するには、どういう点に注意すればいいのですが?
回答:
ローカリゼーションは共同作業だと考えています。
ストリングをぶん投げて、この中を埋めてということをやるとうまく行きません。
直訳をするのではなく、意味合いを伝えるということが重要です。
仕事になんども調整しなければ、やりとりしなければいけないと念をおした上で、
始めないと、トラブルがあるということでした。
質問:
日本の企業でデザイナーとして働いているのですが、UXライターという名前を聞きました。
サンフランシスコではどのような企業、どういう人たちと仕事をしているか知りたいです。
そのなかでの役割は?
回答:
イラストレーター、リサーチャーいろんな人々と一緒に作業しています。
プロダクトを作るにはその方法が一番よいことがわかっているからです。
初期のプロダクト戦略そのものに関わっています。
あとはしようしている言葉やワードの細かいところまで突き詰めることをしています。
フィル:仕事を少し説明します。6部署持っています。
プロダクト事業部をもっていて、それの全てを担当しています。
役割は3つあって、デザイン全て、ユーザーテスト全て、
ブランドに関するもの全て、ブランドはマーケティング部門に追加されることが
あるのですが、ブランドとプロダクトは関連性が強く、プロダクトこそブランドだと
という考え方をする。16人の部署をかかえて、いま活動しています。
質問:
多言語サービスにたづさわっているが、テキストが長くなってしまうのですが、
そういう時の対応として、。。。とするか、意訳するか、デザインをかえるか?
どいういう基準でジャッジするのか?
回答:
ロシア語はとても難しい。
直訳がうまくいったためしはありません。
UX Writingのコンテンツ、プロダクトコンテンツ戦略を考えます。
プロダクトがどう変化するのかも含めてプロダクト戦略、
インタフェースが触れてはいけない場所はないと考えています。
そのサービスを使ってくれる人が実際に使ってもらえることこそが重要です。
それぞれの国用に、使い回すのはよくないと思っています。
コンテンツがデザインを左右する。その逆がおきないような流れで出来始めているのは
それが理由だと考えています。
全く違う言語への翻訳をどうするのか?という解説があったりします。
質問:
WebサービスのUX Writingをやっていて、歴史が浅くて、
画面文言ガイドラインを作ろうとしているのですが、
最初に言葉にこだわるのが良いのか?まきこんで作るのが良いのか。
回答:
UXライターですって!素晴らしいもっと話しましょう。
非常に重要なタスクです。
私の経験上、独裁体制でこの言葉を使え!はうまくいかないです。
彼らはそれを無視することができてしまうからです。
共同でやると、マーケティングやプロダクトマネージャー、カスタマーサポートみんなが
その言葉いいね!という言葉に行き着くと、はじめてその言葉を積極的に
使いはじめ、UX Writingのコンサルティングを受けたいといいだし、
デザインチームにいるだけだとわからないこともわかってきます。
質問:
UX Writingの文化がない会社があるとすると、
文化を導入するときに気をつけたいこと。
評価とメトリクスがあれば。
回答:
UX Writingの文化がないところには、課題解決、問題解決
どこにユーザーが離脱しているのか?そのときの文言をしてきいったり、どこで
リテンションが落ちているか?
答えとしてはいろんな理由で脱落しているのですが、一つだけではないのですが、
確実に言葉が関与している問題があります。
脱落しているユーザーが改善するときに直結すると思います。
広義のプロダクトデザインになりますが、
この緑色が嫌いだ!という話をする人もいますがそれはよくない指摘です。
どの部分で問題がでているか、でていないかを明確にすること
UX Writingはそれを明確にしていきます。
質問:
UX Writingにおいてフォントやタイプフェイスを選ぶことはどれくらい重要?
回答:
とても重要です。
コンテンツデザインと呼ばれる理由はそこにあります。
コピーはすべてユーザーのために存在するので、非常に大切です。
ビジュアルデザイナーと仲良くしていく必要があるのもそれが理由です。
フィル:我々はフォントが需要なので all turtles のロゴも文字だけにしました。
質問:
ユーザーが普段使っている言葉を使うのが良いという話でした。
若いとか、男とか女とか、言葉が変わってくると思うのですが、
最終的にどうやって選択するのか?
カスタマーサポートで使われている言葉をみると、使われるパターンを見て、
ユーザーの共通の文化、共通の言葉を認識でき、
文面の使い方、話すトーンが違ったり、
共通する単語とか、言い回しとかがあるはずです。
インターフェースとか、ある画面をどう呼んでいるか
共通項があるはずです。その共通項をプロダクトに反映させるのです。
その言葉そのものを使うというよりも、情報収集してそれを使っての解釈です。
そしてユーザーに理解してもらえるか?という作業をします。
リファレンス
All Turtles の UX Writer, Jessica Collier さんおすすめの UXWritingを学ぶな読どけ!リスト
●Nicely Said: Writing for the Web with Style and Purpose
https://amzn.to/2ugVvqP
日本語翻訳版出てる:
伝わるWebライティング -スタイルと目的をもって共感をあつめる文章を書く方法
https://amzn.to/2LefTzv
●How to design words
https://medium.com/@jsaito/how-to-design-words-63d6965051e9
●What is UX Writing?
https://medium.com/@lmsanchez/what-is-ux-writing-1eb71b0f0606
●Product content at each stage of a project
https://ux.shopify.com/product-content-at-each-stage-of-a-project-55195190d8b5
●UX writing: A lesson in letting words go
https://medium.com/blablacar-design/ux-writing-a-lesson-in-letting-words-go-c34d1f7de6e8
●Our Narratives, Ourselves
https://themanual.org/read/issues/5/jessica-collier/article
◼︎デザインシステム
●Google Material Design の Communication の項目
https://material.io/design/communication/
●ShopifyのPolarisのContentの項目
https://polaris.shopify.com/content/product-content#navigation
◼︎スタイルガイド
●Mailchimpの Voice and Tone の項目
https://styleguide.mailchimp.com/voice-and-tone/
●Mailchimpのコンテントスタイルガイド
https://styleguide.mailchimp.com/
●Googleの Developer Documentation スタイルガイド
https://developers.google.com/style/
●Tuts+ のスタイルガイド
https://styleguide.tutsplus.com/
●Dupalのコンテントスタイルガイド
https://www.drupal.org/project/styleguide
https://www.slideshare.net/JessicaCollierPhD/ux-writing-an-introduction